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Q0848.BOPビジネスへの参入法と、その留意点について、教えてください。
日用品・雑貨品の製造業を営んでいます。これまでスーパー等へのプライベードプランドでの商品提供を行ってきましたが、アフリカのBOP(Base of the Economic Pyramid)層に対して超低価格商品を開発して、市場参入を図るべきだとの意見が若手社員からあります。当社のような中小企業でも可能性はあるのでしょうか?

BOPビジネスは、市場が世界中に散在するとともに小規模であるために、先進諸国のマーケティング手法が通用しないといわれています。また、先進諸国より投資回収期間が長く、かつ低コストなど先進国市場と異なる特徴があり、柔軟で機動力のある中小企業に適したビジネスですが、市場調査を十分に行い、現地ニーズに合致した事業モデルの構築が求められます。

Q08482016年3月22日

テーマ:海外展開

【BOPビジネスの市場規模】

世界人口の約72%に相当する約40億人が年間所得3,000ドル未満の収入で生活しており、その層がBOP(Base of the Economic Pyramid)層と位置づけられます。

図1 BPOビジネスの市場規模

図1 BPOビジネスの市場規模

BOP層の市場規模は5兆ドルにのぼるとされ、日本の2015年度実質国内総生産(実質GDP)は、530兆円ですので、BOPは日本の実質GNPに匹敵する巨大な市場規模を有しています。欧米のグローバル企業の中には、これまで対象としていなかったBOP層をターゲットに据え、ビジネスと貧困削減の両立を目指す事例が出てきています。

【BOPビジネスの独自性と中小企業の優位性】

1.世界に散在する小規模なBOP市場

BOP市場は先進国市場と異なり、世界各地に散在していることが大企業の進出を難しくしています。大半のBOP層は、東南アジア、南アジア、中東、アフリカ、中南米に住んでおり、BOPビジネスはこれらの国・地域で展開されます。個々の市場は日本や他の先進国と比較すると規模が小さく、大企業が期待するほどの売上げや利益を確保できないといわれており、中小企業が新たな収益の柱とする事業として位置づけるのに適した規模です。

2.先進国におけるマーケティング手法が通じない

BOPビジネスは、携帯電話やテレビ、ラジオ、新聞等のメディアを持たない人々を対象としています。なかには文字を読めない人も多数存在します。そのため新製品を出してもすぐに認知されることはなく、人づてによる口コミによる伝達がプロモーション手段となります。先進国でのマーケティング手法をそのまま利用することはできず、大企業も中小企業も同じスタート時点から競争を開始することになります。

3.長い投資回収期間と低コスト構造を活かした事業モデル構築

BOPビジネスは、前記2.に示したように、製品認知までの時間がかかることから、先進諸国より投資回収の期間が長いという特徴があります。株主から短期間で利益拡大を求められる大企業よりも、BOP層を巻き込んだビジネスに腰を据えて取り組むことができる中小企業に適しているといえます。また、BOP市場諸国のコストは低く、売上が数億円の中小企業でも投資回収は十分に可能です。的確なビジネスモデルを構築できれば、資金面での懸念も払しょくされます。

4.市場にマッチしたカスタマイズが求められる

BOP層の居住地域は多岐にわたり、国や地域の文化、宗教、習慣、自然環境等を考慮して、製品やサービス内容及び提供方法を個別にカスタマイズすることが求められます。大企業は大量生産・大量販売により提供することを主な任務としており、個別の事情を製品仕様に反映するには不向きです。一方、中小企業は機動力をいかし、製品仕様の変更を柔軟に行えるため、ターゲット市場にマッチした製品を提供しやすい立場にあります。

5.信頼関係の醸成による競争優位の継続

BOPビジネスでは、現地の人脈がビジネスの成否を分けることも少なくありません。人脈を醸成するには、長い時間をかけて現地のキーマンとの間で信頼関係を築くことが大切です。大企業の人事ローテーションルールでは、2~3年で他部署に異動することも少なくありませんが、中小企業では人材が少ないため、BOPビジネス担当として長期間業務を担当させることが可能であり、現地キーマンとの間でビジネスが円滑に進みやすく、これが競争優位となります。

回答者中小企業診断士 林 隆男

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