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Q0771.会社を清算する場合の従業員の解雇について教えてください。
会社を清算する場合には従業員を解雇しなくてはなりません。その際の手続きにおいて、注意すべきポイントがあれば教えてください。

会社の清算手続きが完了すると、その法人格は消滅し従業員を雇用する基盤がなくなるため、従業員との労働契約は消滅することになります。解雇にあたっては、従業員への説明や協議が重要となります。

Q07712016年3月23日

テーマ:解雇・退職

【会社の清算に伴う従業員解雇の正当性】

 会社の清算手続きが完了すると、その法人格は消滅し従業員を雇用する基盤がなくなるため、従業員との労働契約は消滅することになります。実際には清算に先立って解雇が行われるのが通例です。


 しかし、会社の清算によって、従業員を自由に解雇できるわけではありません。労働契約法には「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」という規定があります。そのため、解雇ができるのは、客観的に道理的で、社会通念上相当である場合のみです。


 では、どのような場合が社会通念上相当であると見なされるのでしょうか。過去の判例では、会社清算においての解雇を有効とする基準として「整理解雇を有効とする4基準」が適用された例があります。ここでは、整理解雇を有効とする4基準に則して、清算に伴う解雇を行う際の会社の注意点を説明します。


【協議・説明義務を誠実に果たすことが重要】

表1 整理解雇を有効とする4基準

表1 整理解雇を有効とする4基準

 まずIは、会社そのものが消滅する清算の場合には正当性があるとみなされます。IIについても、清算が決定している以上は、解雇回避は不可能ですので、正当性があるとみなされるでしょう。IIIについても、清算に伴って全従業員が一斉に解雇されるのが通例であるため、問題になることは少ないでしょう。ただし、労働組合等を排除する目的で会社を解散して従業員を解雇し、解散後に新設した会社で多くの従業員を採用する一方、組合員のみを採用しない場合は、解雇が無効となることもあるため注意が必要です。


 従業員の解雇について、大きなポイントとなってくるのは、IVの説明・協議義務をしっかりと果たしたかどうかでしょう。この説明・協議を行わなかった場合は、解雇自体が無効になる恐れもあります。


 協議や説明を行う対象は、労働組合がある場合とない場合では若干異なります。労働組合がある場合には、労働組合に対して行います。ただし、非組合員も存在する場合は、その者たちに対しても直接説明する機会が漏れないように注意してください。労働組合が存在しない場合は、各従業員に直接行う必要があります。


 協議会や説明会を開催する際には、会社は従業員の納得を得られるように、可能な限り誠実に対応することが求められます。協議半ばにおいて、会社が一方的に打ち切って閉会した場合、後日、協議義務を怠ったとみなされることもありますので、注意が必要です。


 ここまで、会社の清算に関わる従業員の解雇についてご説明してきましたが、会社の清算は、従業員や従業員の家族も巻き込む重大事項です。清算の決断をする前に、もう一度清算以外に最善の策がないか、検討をしてみていただきたいと思います。全国には商工会議所や商工会をはじめ、中小企業支援機関がありますので、まずは一度ご相談いただくことをお勧めします。


回答者中小企業診断士 大石 幸紀

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