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Q0755.事業再生計画の作り方について教えてください。
金融機関への月々の返済が厳しくなり、金融機関に相談したところ、「事業再生計画」を作成してほしいという依頼をうけました。事業再生計画作成のポイントについて教えてください。

事業再生計画に限らず、事業計画を策定する際に問題になるのが、「目標利益をいくらにするべきか。」ということです。損益計算書の費用には、借入金返済額は含まれていません。借入金総額を減らしたいと思うのなら、年間の借入返済金額を上回る当期純利益を目標とする必要があります。

Q07552016年2月19日

テーマ:事業承継・再生・廃業

【目標利益をいくらにするべきか】

事業再生計画に限らず、事業計画を策定する際に問題になるのが、「目標利益をいくらにするべきか。」ということです。黒字になれば良いのか、売上高利益率が業界平均並みになればいいのか、迷うところです。しかし、最も大切なのは、「企業が必要とする資金は、新たな借入によるのではなく、利益によって生み出す」ということです。

多くの経営者が誤解していることですが、利益を計算する損益計算書の費用には、金融機関への借入金返済額は含まれていません。毎月通帳から引き落とされている金融機関への支払金額のうち、利息分だけは営業外損失の部に計上されていますが、元本部分は損益計算書のどこにも登場しません。つまり、当期純利益は借入金返済額を引かれていない利益だ、ということです。

仮に、あなたの会社が来期月々200万円の借入金返済を必要としているとします。この借入金返済を、新たな借入をしないで賄い、借入金総額を減らしたい、と思うのなら、その借入返済予定金額を上回る当期純利益を計上する必要があります。この場合ですと2,400万円以上の当期純利益を計上する必要があるのです。

年間借入金返済額と同額の利益計上は難しい、と思われる方もいらっしゃるでしょう。損益計算書の販売費及び一般管理費明細や製造(工事)原価明細の中に、「減価償却費」の項目がある場合は、その金額分は必要とする当期純利益が少なくてすみます。仮に、来期は減価償却費が1,400万円計上される予定だとします。その場合は、月々200万円の返済資金を賄うには、2,400万円-1,400万円=1,000万円の当期純利益で賄えます。なぜならば、減価償却費は過去に購入した固定資産を、1年間使用することによる価値の減少分を費用としているものですので、資金の支出を伴わない費用だからです。理論上は、減価償却費1,400万を費用として含んで当期純利益が1,000万円計上できれば、1年間の事業活動によって創出した資金は2,400万円に達するはずです。

【利益を残すには法人諸税の支払が必要】

1,000万円の当期純利益を計上するには、税金も支払わなければなりません。資本金1億円以下の企業なら、利益に対して約40%の法人諸税が課されます。仮に1,000万円の当期純利益を計上したいと思えば、税金を支払う前の利益は、1,000万円÷(1-40%)=1,666万円創出しなければならない、ということです。1,666万円の税引前利益が計上できれば、1,666万円×40%=666万円を納めても、当期純利益は1,000万円計上できることをお確かめください。

【目標とすべき利益の決め方は】

今までのことをまとめますと、事業計画において求めるべき利益は、次の金額を上回るべきであると言えます。

目標税引前利益=(年間の目標借入金返済額-来期の減価償却予定額+α)÷(1-40%)

αには、必要な設備投資や修繕がある場合などの金額を入れてください。このように、損益計算書には出てこない資金の支出を賄えるだけの利益を、法人諸税を支払った上で残せる税引前利益を目標として、事業計画を策定する必要があります。

なお、税務署に青色申告の承認申請書を提出しており、過去7年間に損失を計上した企業は、法人諸税の減額が受けられますので、税理士に相談してください。その減額分だけ、目標税引前利益を少なく設定しても、借入金返済額を賄えます。

事業再生計画を作成する必要のある企業は、約定どおりの金額を返済することが難しい場合も多いでしょう。その場合は、現状の借入総額を、何年でなら返済することが可能なのかを金融機関に対して明確にし、負債金額を返済可能年数で割った金額について、賄えるだけの目標税引前利益を、今回ご説明した方法で計上した事業再生計画として提示する必要があります。

回答者中小企業診断士 大石 幸紀

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