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Q0705.サプライチェーン・マネジメントを導入するには、どのようにすると良いですか?
従来合理化や改善活動は、社内を対象に実施してきましたが、外注先や仕入先を含めた活動の必要性に迫られています。サプライチェーン・マネジメント(SCM:Supply Chain Management)が有効とのことですが、どのように導入するのが良いのでしょうか?

SCMは自社や取引先、仕入先を含めたサプライチェーン(以下、SCと略す)全体を、ITを駆使して統合的に管理し、SC全体の経営効率を高めようとする仕組みです。社内のみを対象とした改善活動に較べ、効果は大きいものの導入の難易度は高いので、「全体」の範囲の定義と決定→メンバーの選定→SCMリーダ企業の選出→SCMインフラの構築→情報共有とリスク共有の手順で、慎重に導入を進めていきます。

Q07052016年3月22日

テーマ:システム

【サプライチェーン・マネジメントとは】

最近注目されているIT経営手法にサプライチェーン・マネジメントがあります。インターネットをはじめとしたITを駆使して、需要予測を精密に行い、生産計画にタイムリーに反映することで、自社および取引先や仕入先を含めた企業集団全体の経営効率を高めようとするものです。

具体的には、店頭の販売情報をもとに、在庫圧縮や納期短縮などを進めて「売れる量だけ調達し、生産して販売していく」という仕組みを構築します。SCMには、視点や立場の違いから、いくつかの解釈と定義がありますが、SCについては共通しています。

SCとは、資材の調達から生産、輸送、販売を通じて最終顧客に至るまでの流れのことであり、これを1つの連鎖ととらえ、全体最適の中で統合的に管理するのがSCMの狙いです。

図1 サプライチェーン・マネジメントの概念

図1 サプライチェーン・マネジメントの概念

【サプライチェーン・マネジメントの導入法】

1.「全体」の範囲の定義と決定

SCMを導入するうえで、「部分最適」から「全体最適」への発想の転換は欠かせません。しかしこの「全体」の意味にはかなり幅があります。自社を中心とした限られた範囲を中心とする全体最適から、アパレル業界におけるメーカ、卸、小売、物流会社等業界100社による業界全体での取り組みまであります。

SCMの導入を企画するうえでは、この「全体」をどの範囲で捉えるかを定義し、決める必要があります。そして、その範囲は時間の経過とともに、そして環境変化とともに徐々に拡大させていく必要があります。

2.メンバーの選定

SCを構成する企業に求められる能力は、以下の2つです。

  1. 担当する範囲において、他の企業にはまねのできない高い付加価値をタイミングよく提供する能力
  2. それを具体的にSCにつなぎ全体としての付加価値創出に貢献できる能力

このような観点から、パートナーとなる資格のある企業をピックアップし、SCへの参加を要請します。

3.SCMリーダ企業の選出

SCMを構築していくうえで、必ずイニシアチブをとる企業が必要となります。全体の範囲を決定した時点で自ずと決まる場合もありますし、結果的にどこかの企業がこの役割を担うことになる場合もあります。

リーダには、SCMを前提とした戦略構想力が求められます。具体的には、「いかに最適なビジネス・プロセスを描き、必要に応じて修正できるか」「それをどのようにマネジメントできるか」というSC全体の改革テーマに対して、明確なビジョンと具体的な方法論を持っているかどうかです。

4.SCMインフラの構築

SCMを成立させるうえで、SCMを構成する企業間でいかに早く、そして正確に情報を伝達し、共有するかがポイントとなります。理想的には、個々の企業があたかも一つの組織体のように活動することができれば、申し分ありません。インフラとしてインターネットによるネットワークを構築し、SCM参加企業間を結ぶことが必要となります。

最近ではブロードバンドが普及し、誰もが簡単に世界中のデータにアクセスし、欲しいデータを瞬時に手に入れ、共有化できるばかりでなく、動画をはじめとした大量のデータの送受信も可能となっており、Web-EDI、XML等のITの選択肢も多様化しています。

5.情報共有とリスクの共有

SC参加企業間の関係は、情報ネットワークといった技術的側面だけではつながったとはいえず、相互の信頼関係を構築する必要があります。この場合の重要なテーマが、「情報の共有」と「リスクの共有」です。SCMの実現には、売れ行きや店頭在庫など従来社外秘とされていた情報の共有が不可欠です。また、リスクについてもある程度共有(分散)していないと、SCとしてともに行動するだけのインセンティブを見出すことはできません。

SCMリーダ企業を中心に、「情報の共有」と「リスクの共有」に関するルールを確立し、SCMの成果を実現する具体的活動を一歩ずつ進めていくと良いでしょう。

回答者中小企業診断士 林 隆男

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