本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

トップページ  >  経営をよくする  >  ビジネスQ&A

特集一覧 中小企業に役立つ記事や施策をトピックスごとにまとめています。

Q0620.タイのローカル企業の品質を安定させる方法を教えてください。
タイで自動車用の部品を製造しています。一部の部品にタイのローカル企業の製品を使用していますが、不良品が多く困っています。何度も指導をしているのですが、3か月程度で元の状態に戻ってしまいます。どのような教育を行えば成果が持続するでしょうか?

品質を安定させるには指導方法から見直すことが必要かもしれません。管理を強制しているだけでは、現状から脱却することは難しいと認識すべきでしょう。強制され、行っている活動では、指導者がいなくなると後戻りしてしまいます。したがって日本の管理手法をその企業に移転するように指導方法を変更する必要があります。国によりさまざまな文化があるように、各企業にも固有の文化が存在しています。その文化を理解し、その文化と日本的な管理手法を融合させて、自主的な活動に転換できるよう指導していきます。

Q06202016年3月15日

テーマ:海外展開

タイの企業に対して、改善手法の指導などを実施する場合には、以下のことに気をつけながら指導を行うと良いでしょう。なお、この方法は、タイ以外の国において行う場合でも参考になると思います。

図1 技術移転のポイント

図1 技術移転のポイント

【国民性を理解する】

国には長い間かけて築かれた文化や風土があります。これらをすぐに変えることは大変難しいことです。日本人の感性を基準にしてそれらの文化や風土を考えると理解できないことがあり、多くの日本人の方々が困惑されています。日系企業であれば日本人の数も多く、ここで働くなら日本人のやり方にしたがってもらうという管理方法が通用することもありますが、ローカル企業ではこのやり方は通用しないと考えてください。日本人が異国の文化で理解できないことがあるように、外国人には日本人の感性を理解できないことがあるということです。このような中で、日本的な管理手法をそのまま根付かせようとすることが間違いであることを理解する必要があります。

【指導方法を考える】

従業員の中から、技術的に優秀な人材を5人から10人程度選抜します。その中からさらに日本人の感性を理解できていると思われる人材を5人前後選びチームを編成します。このチームに対して、日本的な管理手法を徹底的に指導します。指導内容は、チームのレベルを考慮して考える必要があります。日本的な常識を排除し、教えたいことのすべてが伝わるように工夫しなければなりません。一例をあげますと、それこそ時間観測を指導するときには、ストップウォッチの使い方から指導したりする必要もあります。このように必要だと思われる知識については、すべて指導項目に入れておく必要があるということを理解してください。

必要な基礎知識を教えたら、その知識を現場で実施し活用させてください。タイ人の傾向として、教えたことを100%理解していなくても、理解していると勘違いする傾向があります。実践で活用させることで、その結果からどの程度理解しているかが把握できます。実践した結果は、チームで資料を作成させ、発表会を実施させます。その結果から不足していると思われる知識を補っていきます。また、発表の回数を重ねることで、チームに自信が出てくると話し方に変化が表れてきます。指導内容が理解されてくると自信を持って発表するようになり、質問に答える態度も変わってきます。この変化をもとにして、自主活動への切り替え時期を判断します。

【通訳を考える】

ローカル企業での指導で最も重要となるのが通訳です。指導員本人が英語を話せ、チームも英語が理解できたとしても、英語での指導は実施しないことを進めます。この方法では、伝えたいことが100%通じるとは思えません。よって、現地語の通訳を通して指導することをお勧めします。そして、通訳が、技術的な専門用語を熟知していることは当然ですが、可能な限り、日本での生活経験や日系企業での勤務経験などを有する通訳を活用してください。このような通訳は、日本人の感性を理解しているため、我々の話した内容を現地の方々にどのように説明すれば理解してくれるかを把握しているので、教えたいことを効率的に伝えることができます。このような通訳は、料金が高額であることが多く、予算的な制約もあり難しいとは思いますが、可能な限り手配されることをお勧めします。

【自主性を鍛える】

ひと通りの指導でチームが日本的な管理手法を理解した後は、現場での実践経験を積ませます。最初は1カ月から2カ月の自主活動で発表会をさせながら活動のフォローを行います。このフォローは、失敗については具体的なやり方は指導しません。方向性を示すことでチームにすべて考えさせることが重要になります。この活動でチームが自分たちの会社にあったやり方を模索することになります。この活動を6カ月程度続け、チームのレベルを確認しながら、次に社内の指導員として他の従業員への教育を担当させます。人に教えることで、さらにチームのレベルを向上させます。ここまで指導ができれば、あとは半年ごとに活動に対するフォローを実施することで、その企業の管理レベルを維持させることができるようになります。

短期間で結果を出すことは難しいですが、活動を持続させることにより効果は徐々に出てくるものですので、忍耐強く指導に取り組まれることを期待します。

回答者足立 武士

関連情報

同テーマの記事を見る 3つのコンテンツから検索ができます!

無料相談のお問い合わせ

電話で無料相談
頑張る中小企業「経営相談ホットライン」
TEL:0570-009111

メールでの相談無料
メール相談

このページの先頭へ

このページの先頭へ