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Q0611.海外で従業員を定着させるためにはどうするとよいのでしょうか?
タイに進出した家具メーカーです。当社に応募してくる技術者や作業員は、少しでも良い条件の会社が見つかればすぐに辞めてしまい、定着率が良くありません。そのような従業員を定着させるにはどうするとよいのでしょうか。

どこの会社も従業員の募集は比較的容易であるものの、採用後の定着には頭を痛めています。従業員を辞めさせないためには、給与や研修制度および管理職への抜擢などで会社の魅力を高める方法と、経営者の魅力を高め、従業員にインセンティブを与えることが有効です。しかしこうした方法も万全ではなく、転職社会であると割り切り、あきらめずに教育訓練などを行う忍耐強さが求められます。

Q06112016年3月10日

テーマ:海外展開

1.会社の魅力を高める

(1)給与

人気の高い日系企業への就職も、興味本位の応募であれば、別に給与の高い会社が見つかれば移動してしまいます。給与については近隣の会社の相場を調査し、最低でも同程度の給与水準とすべきです。中小企業は、どうしても賃金水準では大企業と比べて見劣りしますが、給与以外の貸付制度、健康保険への加入、食事内容の改善、福利厚生など可能な限り気を配り、工夫することによって、トータルで魅力のある給与制度を構築すべきです。

(2)研修制度

ある会社の例では、日本への研修制度を構築しています。希望者から選抜して、毎年数名を派遣していますが、応募に当たっては勤続年数や資格、人事評価、提案件数など細かく要件を定めており、長年勤続し良い勤務成績を残さないと日本に行けない仕組みとしています。現地の従業員、特にワーカークラスにとって日本に行くことは大きな魅力であり、目標を持たせることにより、仕事への取組み姿勢も変わり、定着率の向上が期待できます。

(3)現地従業員の抜擢

現地に進出して10年程度が経過すると、現地従業員もそれなりに育ってきますが、マネージャクラスへの登用は行っているでしょうか? 日本人や経験者ばかりを登用せず、思い切って現場出身の有能な社員を管理職に登用することも必要です。これは、従業員に処遇上のインセンティブを示すもので、優秀な社員にとって魅力のあるキャリアパスになり、長期勤続につながります。

2.経営者の魅力を高める

(1)社長の魅力づくり

会社創設時に自社の魅力を従業員に理解させることは難しいものです。そこで日本人社長が自らその魅力を示すように努力することが大切です。そのために、タイ国やタイ人が好きだと態度に示したり、タイ国王に敬意を示し、写真を掲示して、国王夫妻の写真集を購入し本棚に飾ります。また、タイ国民に敬意を払い、いつもニコニコして接するよう心がけます。
 現地従業員から信用されるよう、社内のイベントや会議には必ず顔を出し、昼食を社員食堂で一般社員と一緒に同じテーブルで食べ、言葉がわからなくてもワイワイとやって従業員と接するように努めれば、自然に懐かれ、尊敬もされます。
 そして事あるごとに、会社の将来を示し、労働環境の改善など自分の考えを繰り返し伝えるようにすれば、社長の考えが浸透し、定着率も良くなります。

3.転職社会であると割り切る

海外はどこも転職社会であり、自分の能力向上やより良い賃金と処遇を求めて転職を繰り返すことが一般的です。そのため上述のような努力をしても、将来は幹部にと思っていた社員に辞められてしまうことはよくあることです。
 また、十分にコミュニケーションを図るとともに、万全の相談・対応を心がけたとしても、日本人には理解しにくい理由によって辞めてしまい、あとになってようやく理解できるようになるという場合も多いようです。
 辞められても困らないように普段から後任の目安をつけ、教育訓練をあきらめずに続ける忍耐強さが求められます。

表1 従業員を定着させるために

表1 従業員を定着させるために

回答者中小企業診断士 林 隆男

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