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Q0610.現地人管理者の不正を防ぐにはどのようにすればよいでしょうか?

タイに進出から2年が経過した電子部品メーカーの現地法人の責任者です。顧客の売上の増加とともに、当社への発注も増加して業況は順調です。しかし、現地で採用したマネージャ同士が結託し、会社の資機材を持ち出しているとの内部告発がありました。そこで、調査を実施しましたが、明確な証拠は見つかりませんでした。不正防止を図りたいと思いますが、どうしたらよいでしょうか。

海外では日本とは違い、現地従業員の給与はまだまだ低く、工業製品の価格が相対的に高いため、業務上の立場を利用して稼ぐという発想に従業員が傾きがちになります。性悪説の立場に立ち、業務プロセスの中に牽制やチェックの仕組みを組み込んだり、権限の集中を防ぐために組織を見直したり、担当者を定期的に代えるなど強く日本人が介入する姿勢が必要です。


Q06102016年2月19日

テーマ:海外展開

1.業務の仕組みを見直す

(1)業者選定のプロセスを設ける

従業員と縁故関係のある会社に製品を販売したり、スクラップを引き取らせたり、バックマージンなどを受け取るなどの不正はよく行われます。まず、業者を選定する際には、その業者の信用度に加え、自社の従業員との親族関係などの有無を十分に調べる事項を、業者選定チェックポイントに盛り込むようにします。

次いで選定基準をクリアした業者に対しては、社長が承認に関与するようにしたうえで、契約書を締結します。

(2)社長や責任者の承認を得る

発注において注文書の起伝から受領・検収まで1人の従業員の裁量ですべての業務が行われると、担当者による架空発注や着服が容易に行われる可能性が出てきます。注文書起伝の段階では、必ず社長や責任者が伝票にサインするなど承認を得るステップを入れるようにします。さらに、次の発注の段階では、承認のサインがされていない伝票に対しては処理受付ができないルールを設けることで、架空発注を未然に防止することができます。

(3)定期チェックによる牽制

販売関係で、残高証明書を定期的に販売先から取得し、毎月末の残高とチェックさせます。また、現金での回収は不正に結びつきやすいので複数の者で回収に行かせる、また販売先と交渉してできるだけ銀行振り込みにしてもらうようにします。仕入関係の業者は、同じ製品で複数社を採用することで価格や納期などで可能な限り競争させるようにし、定期的な入れ替えも実施します。このように、業者間や従業員間で牽制する機能を業務に組み込むことで、不正の防止と適正な取引の維持が可能となります。

2.組織を見直す

(1)権限集中を防止する

マネージャの一部を現地人とすることを法律で定めている国もあります。このような国において現地人スタッフに経理マネージャを任せるとしても、購買業務まで同一人物に兼務させることになると、不正が行われてもその事実を把握することが難しくなります。 したがって、適切な人物がいなくても購買マネージャを日本人の社長が兼務するなどして、仕事を分離させ、互いに牽制しあう組織にすべきです。中小企業の現地責任者は、とかく生産や技術を専門とする者が派遣される傾向にあり、苦手とする経理や購買、販売などを現地人マネージャに頼りきりになることがありますので、注意が必要です。

(2)配置転換を実施する

日本人は、業務の習熟に時間を要することから長期間の勤続を望みがちですが、内部牽制の観点からは、定期的な配置転換が必要です。特に、業者との癒着が生じやすい購買部門では必須です。東南アジアでは、中小企業といっても日本企業は花形であり、中小企業でも優秀な人材の採用は比較的容易です。また、業務の習熟に関してはマニュアルの作成を日常業務として義務づけることで、短期間での引き継ぎは可能となるはずです。

回答者中小企業診断士 林 隆男

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