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Q0609.優秀な通訳を確保するにはどうすればよいでしょうか?
インドネシアに赴任後にまず通訳を探し、優秀な通訳との紹介があり即採用しました。しかし、実際に仕事で通訳をしてもらっても能力不足が多々あり、商談では通訳が成り立たないために解雇せざるを得ませんでした。このような失敗がないよう、優秀な通訳者を確保したいと思っていますが、どのようにすればよいでしょうか?

通訳の採用では紹介などを鵜呑みにせず、経歴書や通訳実績書を提出させて審査するようにします。また。通訳は単なる現地語と日本語の変換だけでなく、業種固有のテクニカルワードや業務知識を有しているかのチェックも必要です。しかし、理想的な通訳を得ることは難しいのが現実であり、会社の業務や業界などについて一定期間の訓練を行い、育てることが必要となります。

Q06092016年3月10日

テーマ:海外展開

1.通訳の形式

通訳は、その方式や形態によって逐次通訳、同時通訳、ウィスパリング通訳など数種類に区分されます。以下に、その一般的な区分を示します。

図1 通訳の形式

図1 通訳の形式
(1)逐次通訳 (consecutive interpreting)

話者の話を数十秒~数分ごとに区切って、順次通訳していく方式であり、一般に通訳技術の基礎とされます。話者が話している途中、通訳者は通常記憶を保持するためにノートに書き取り、話が完了してから通訳を始めます。そのため、後述の同時通訳と比べてほぼ2倍の時間がかかりますが、訳の正確性が高まるため、多くの通訳はこの形式で行われます。

(2)同時通訳 (simultaneous interpreting)

同時通訳は、話者のスピーチとほぼ同時に通訳を行う形態であり、通訳の中でも花形的な形式です。通例、通訳者は、ブースと呼ばれる会場の一角に設置された小部屋に入り、その中で作業を行います。多言語間通訳が行われる国際会議で特に多用されますが、多言語地域であるヨーロッパでは、通訳の需要のほとんどが同時通訳です。

(3)ウィスパリング通訳 (whispered interpreting)

形式的には同時通訳と同一ですが、通訳者はブース内ではなく、通訳を必要とする話者の近くに位置し、聞き手にささやく程度の声で通訳をします。自らの声やそのほかの音が障害となるため、正確な通訳を長時間行うことは非常に難しいとされます。高価な通訳設備が必要ないため、企業内の会議などで使用されます。

2.通訳採用の注意点

海外進出に当たって現地で確保しなければならない通訳は、上述した分類の逐次通訳またはウィスパリング通訳です。東南アジアでは、その国の首都に必ずビジネスサポート会社やコンサルティング会社がありますので、ここを通じて通訳の依頼をするとよいでしょう。
 通訳の採用に当たっては、先方の言い分を鵜呑みにせず、経歴書や通訳実績書の提出を求め、必要とする能力を有するかどうかを審査しなければなりません。優秀な通訳であれば、必ずこうした書類は準備しています。経歴としては、日本への留学や勤務経験のあることが望ましく、また、業種固有のテクニカルワードや業務知識を保有していることも望まれます。

しかしこのような理想的な通訳を得ることは難しく、どこかで妥協をしなければなりません。このような場合には、通訳者には即戦力を求めるのではなく、会社の業務や業界について一定期間の訓練を行い、優秀な通訳として育て上げることが必要となります。

3.通訳の雇用の仕方

通訳は必要な度に、テンポラリーに依頼する方法と、社員として採用して通訳業務に当たらせる方法があります。前者は、前述のビジネスサポート会社や通訳会社に登録し、依頼者の必要に応じて通訳や翻訳業務を行う者で、プロの通訳者です。また、国費留学制度により一定期間を日本に滞在し、帰国後に所属元の官庁に勤務しつつアルバイトとして通訳・翻訳業務を行う者もいます。こうした通訳は、技術系の職員であることが多く、工業の技術知識も深く、工場や製造業の通訳に向いています。

一例をあげますと、筆者がロシアで用いた通訳は、日本への留学経験はないものの、工業系大学の出身者で、技術理解力の高さを売りにしていました。

後者の社員通訳を採用する際には、その処遇に注意が必要です。一般に通訳料金はその国の物価水準からすると非常に高額であり、社員として採用する場合でも部長級や役員級の賃金を支払うことになります。日本人社長の秘書や、総務部長的な立場で動くことが多く、現地人の管理職からやっかみや、現地人でありながら日本側の意向に従った行動をとらなければならない場合もあり、現地人との板挟みに遭いますので配慮が必要です。

また、通訳に頼り切るのではなく、現地語を覚えて簡単な日常会話などは現地語で行えるようになる努力は必要です。こうした努力が現地人との信頼関係を高め、異文化での適応力が養われます。

回答者中小企業診断士 林 隆男

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