本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

トップページ  >  経営をよくする  >  ビジネスQ&A

特集一覧 中小企業に役立つ記事や施策をトピックスごとにまとめています。

Q0596.プラスチック成型の際の製品の色替えの効率的な方法を教えてください。
射出成型、ブロー成型で各種のプラスチック製品を製造しています。多品種少量生産方式で成型していますが、製品の色替えでロスが多く発生します。色替えの効率的な方法を教えてください。

濃い色から薄い色への色替えは、時間ロス、原料ロスが多くなります。このため関連する要因を組み合わせて実験し、具体的ロスを数値で明らかにします。これをもとに、作業手順改善、設備改良も含め、あらゆる可能な方法を組み合わせて改善することがポイントとなります。

Q05962016年2月19日

テーマ:製造・設備

1.色替え時間の分析

どこのプラスチック成型品メーカーにおいても色替え時間の短縮はやっかいな課題です。昨今の消費者ニーズの多様化に対応して、赤・白・黄・緑・灰色など多くの色の種類を小ロットで効率よく生産することが求められています。おそらく最も時間のかかる色替えは、黒から白への切り替えでしょう。表1、表2は、日本のプラスチック成型会社A社の行った色替え時間の実測データです(表の縦列の色から横列の色へ替えた)。

表1 200tのプラスチック成型機の色替え時間(単位:分)
縦列の色→横列の色 灰色
120 120 100
30 30 20
30 120 30
灰色 20 120 30

※ 縦列の色から横列の色へ替えたときの時間です。

表2 100tのプラスチック成型機の色替え時間(単位:分)
縦列の色→横列の色 アイボリー 灰色
20 15 10
5 5 5
アイボリー 5 10 15
灰色 5 10 15

※ 縦列の色から横列の色へ替えたときの時間です。

以上の2つの表から次のことがいえます。

  1. 成型機が大型になればなるほど、色替えに時間を要する。
  2. 色替えは、濃い色から薄い色(たとえば黒から白)に替えるときに長い時間を要する。
  3. 色替え時間が長いことは、時間のムダが発生していることを意味する。

そこで、プラスチック成型会社B社が色替え時間を10分以内に短縮するために行った方法を、以下のとおり紹介します。B社は、800tの射出成型機の段取りに平均160分を要している企業で、次のような時間短縮方法に取り組みました。

2.色替え時間短縮方法

(1)まず段取り短縮検討委員会が立ち上げられ、現状でわかっている色替えの有効な方法、手段をさまざまに組み合わせることで、最も有効な色替え条件を実験で求めました。具体的には、洗浄剤の種類・使用量と成型機の操作条件の組み合わせによって、色替えに要する時間がどう変化するかを調べました。
 洗浄剤については荒洗浄剤3銘柄と、仕上げ洗浄剤1銘柄を使い、成型機の運転条件としては、シリンダー温度、スクリュー回転数、計量ストロークを変化させました。
 使用樹脂はABSで、黒から透明になるまでのショット回数、時間を測定しました。

(2)実験では、最も成績の良い組み合わせでも10分以内の色替え完了という目標には到達しませんでした。そこで、テスト結果を参照しながら現場で運転操作手順の合理化と操作のスピードアップがさまざまに試され、色替え時間の短縮努力が行われました。
 また、改善の中でスクリューやシリンダー部、ノズル部などに残留色カスが残りやすいことがわかったので、この機械部分の改良なども行われました。

以上のようなさまざまな努力の積み重ねの結果、B社の色替え時間は5分40秒となり、さらに最終的には3分以内のゼロ段取りで色替えができるようになりました。

このように、ロス低減の現場改善は、時間ロス、原料ロスなど現状をさまざまな角度で調査・分析し、設備の改良も含めたあらゆる方法を組み合わせて行うことが重要であるといえるでしょう。

回答者中小企業診断士 大寺 規夫

関連情報

同テーマの記事を見る 3つのコンテンツから検索ができます!

無料相談のお問い合わせ

電話で無料相談
頑張る中小企業「経営相談ホットライン」
TEL:0570-009111

メールでの相談無料
メール相談

このページの先頭へ

このページの先頭へ