ビジネスQ&A

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経営者のよくあるお悩み一問一答

Q
役員・株主2008.10.06
Q0564.株券が電子化されると、株券を担保として差し入れていたり、または担保として提供を受けていたりする場合、どのような手続が必要でしょうか。

当社は親密な取引先である上場会社の株券を保有しているのですが、実はその株券は金融機関に担保として差し入れています。その一方で、別の取引先からは、売掛金の担保として株券を担保として提供してもらっています。平成21年1月5日に株券電子化が実施され、上場会社の株券が一斉に無効になると聞いたのですが、株券が無効になる前に、何か手続をしておいた方がよいのでしょうか。

A.

何も手続をしないまま電子化を迎えますと、株式に対する担保権が失われる可能性があります。担保権者である金融機関や担保権設定者である取引先に連絡をし、株券を証券保管振替機構(ほふり)に預託したうえ口座上で担保権の設定をしておくなどの手続をしておかれることを強くお勧めします。

株券電子化によって上場会社株券が無効となりますので、何も手続をしないまま株券電子化が実施された場合には、株式に対する担保権が失われる可能性があります。

そのような事態を避けるため、担保権者や担保権設定者としては、以下のような手続を取ることによって担保権を株券電子化後も維持することが可能です。

(1)担保権者と担保権設定者との共同手続

まず、担保権設定者と担保権者とで証券会社などに口座を開設し、担保権設定者から証券会社を通じて証券保管振替機構(ほふり)に株券を預託したうえで、担保権設定者の口座から担保権者の口座への振替を行います(図の手続1)。

なお、このような手続を行った場合であっても、発行会社が、株券が担保に差し入れられているという事実を知ることができないようにしておくことは可能です。
 この(1)の手続は、株券電子化の実施日の2週間前の日の前日まで行うことが可能です。

(2)担保権者による単独手続

質権者が単独で発行会社(株主名簿管理人)に請求することによって、株主名簿に株券に質権が設定されているという事実を明確に記載しておく方法です(図の手続2)。

この手続では、質権設定者の協力が得られない場合であっても、担保権を保全することが可能となります。ただし、株主名簿に質権設定の事実を記載することから、発行会社に質権を設定したという事実が知られてしまう可能性がある点に留意が必要です。
 この(2)の手続は、株券電子化の実施2週間前に限り行うことが可能です。

図 担保株券の株券電子化対応について

図 担保株券の株券電子化対応について

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