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Q0528.社債管理者の権限や責任が強化されたポイントについて教えてください。
会社法では、機関設計にかかわらず社債の発行が可能になりましたが、同時に社債管理者の権限や責任についても強化されたと聞きました。そのポイントについて教えてください。

社債の発行が機動的に行えるようになったことで、社債権者の保護の観点から、社債管理者の権限や責任が強化されました。具体的には、社債の管理範囲を拡大したことで権限が強化されると同時に、社債権者に対する損害賠償責任を負う範囲も拡大されました。

Q05282016年2月19日

テーマ:資金調達

ご質問にあるように、会社法施行によって株式会社はどのような機関設計であっても社債を発行できるようになりました。これに併せて、社債管理者の権限や責任についても会社法では改正が行われました。会社が社債を発行する場合には、原則として社債管理者に管理を委託しなければならないと定められています。なお、社債管理者は銀行や信託銀行などに限られており、一般には社債発行会社の取引銀行であるケースが多くなっています。

【社債管理者の義務と権限】

社債管理者は、社債の管理については公平誠実義務を負っています。また、社債権者に対しては善管注意義務を負います(会社法704条)。
 迅速な事務処理を可能にするために、社債管理者は社債権者集会の決議がなくても、すべての社債についての訴訟行為や法的倒産処理手続きなどの行為ができます。
 また、これらの行為に必要な場合は、裁判所の許可を得ることで、社債発行会社の財産状況を調査することも可能です。さらには、社債権者集会の招集権や議事録の閲覧・謄写請求権なども認められています。

【社債管理者の責任】

社債権者を保護する目的から、社債発行会社が支払停止や債務不履行に陥った場合には、社債管理者が社債権者に対して損害賠償責任を負うことになりました(会社法710条)。
 具体的には、社債発行会社が社債の償還・利息支払の債務不履行や支払停止となった後、もしくはその前の3カ月以内に、社債発行会社から社債管理者が弁済の受領などを受けた場合には、社債権者に対する損害賠償責任を負うことになっています。
 これは、前述のように社債管理者は、社債発行会社の取引銀行である場合が多いことから、社債にかかる債権の回収・保全よりも、銀行自身のもつ貸付債権の回収や保全を優先させる危険性があるからです。これらの行為は、社債管理者の誠実義務違反にあたると考えられるため、会社法においては損害賠償責任まで厳しく規定されることになりました。

なお、中小企業においては、少人数私募債の発行を行うケースも多いと考えられます。社債権者が50名未満の場合には、社債管理者の設置が不要となりますので、社債発行に際しては専門家と相談のうえ、十分に検討を行ってください。いずれのケースにおいても、社債管理者や社債権者との円滑な関係性構築を心がけるようにしてください。

回答者中小企業診断士 金城 順之介

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