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Q0392.秘密保持契約というのはどういうものか教えてください。
最近、大手企業と協業の話があり、具体的な内容の打ち合わせに入ろうとしたところ、相手方企業の担当者から、「秘密保持契約を締結して欲しい」と言われました。秘密保持契約とは、どういったものなのでしょうか?締結しても問題はないでしょうか?

「秘密保持契約」とは、自社がもつ秘密情報を他社に開示する場合、その情報を秘密に保持してもらうために締結する契約で、情報を開示する前に締結するのが一般的です。対象となる情報の内容と、その使用してよい範囲を明確にすることが、秘密保持契約を締結するうえでのポイントになります。

Q03922016年2月19日

テーマ:契約・取引

「秘密保持契約」は、自社の秘密情報を他社に開示する際に、その情報を秘密に保持する方法や使用目的、試用期間、返還方法などを取り決めるために締結する契約です。一方の当事者からのみ秘密情報が開示される場合と、相互に秘密情報を交換する場合とがありますが、決めるべき項目についてはとくに変わりありません。内容をよく確認したうえで、自社にとって不利になる点や不明確な点がとくになければ、締結しても問題はありません。

「秘密保持契約」には、概ね次のような内容が記載されています。

【秘密情報の内容】

ご質問のケースでは、大企業から秘密情報が自社に開示されます。したがって、この大企業が開示する秘密情報の内容がしっかり特定されているかどうかがポイントになります。情報の特定が曖昧ですと、秘密情報の定義に入るかどうか微妙なところにおいて、「秘密だ」、「秘密でない」といったような論争が生じることがあります。このような場合、立場の弱い中小企業は最終的に大企業に押し切られ、大企業の都合のよいように解釈される場合がありますので注意してください。

【開示範囲】

受け取った情報をどの範囲で開示してよいかが定められます。原則は「知る必要のある範囲内の人に開示」ですので、自社の中でも特定の部門、および関係者ということになり、社員であれば誰にでも開示してよいということにはなりませんので注意してください。また、下請けの業者を使うような場合は、開示範囲先の中に「当社が××のために委託する第三者(または、社名を特定して「○○株式会社」)」と記載してもらいましょう。このような記載がなく、第三者に開示した場合、たとえそれが必要な開示であったとしても、秘密保持契約に違反したことになります。

【使用目的】

受け取った情報をどのような目的に使ってよいかが定められます。ご質問のケースですと「当社と貴社(〔注〕このような場合、契約書では、「甲と乙」と記載されていることが多いです)とが、××に関して協業するにあたって相互に開示する情報」というような目的が記載されることになります。ポイントは、いかに××の部分を明確にするかということです。この部分を曖昧に記載すると、情報を受領した側が都合のよいように解釈し、情報を開示した側が想定した範囲を超えて相手方の秘密情報を使用してしまうことがあります。大企業から入手した情報を無断使用しないよう、また無断で使用したと大企業に言いがかりをつけられないよう、目的はちゃんと明確にしておいてください。

【期間】

秘密保持契約で「期間」というと、「秘密情報を取り交わす期間」と「受領した情報を秘密に保持する期間」の2つがあります。契約書の有効期間も加えると3つの期間が記載されていることがありますので、記載されている「○年間」といったような期間の記載が何を意味しているのか、間違えないようにしてください。

【返還方法】

「返還方法」として記載される内容としては、一般的に「開示した側が通知した場合には、その指示に従い、廃棄、または返還するものとする」といったような内容が記載されます。したがって返還するまでは、一度受け取った秘密情報は廃棄することはできません。秘密情報の記載された書類などですでに使用予定のなくなったものは、積極的に返還するようにしてください。このような場合も、きちんと開示者から秘密情報の返還証明を書面で入手する方が、後々「返した」、「返さない」といったような論争を減らす意味では有効です。

最後に、秘密保持契約は、開示した秘密情報を守るために必要な契約ですが、一度社外に開示された秘密情報は、たとえ秘密保持契約を締結した相手に開示したとしても、自社から流出していることには変わりません。これは会社を退社した従業員が、従前働いていた会社で培ったキャリアを新しい会社で活かしていくこととある意味似ています。

秘密保持契約を締結しており、それをきちんと守っている企業だとしても、秘密情報のエッセンスは知らず知らずの間に受領した側の企業で活かされてしまい、それを防げない可能性もありえます。したがって、真に重要な秘密情報は門外不出のものとして、社内でも大切に取り扱っていくことが重要であるということを留意するようにしてください。

回答者中小企業診断士 竹村 考太

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