本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

トップページ  >  経営をよくする  >  ビジネスQ&A

特集一覧 中小企業に役立つ記事や施策をトピックスごとにまとめています。

Q0314.有名メーカーになってブランドを築くことが夢ですが、そのためには何をすればよいのですか?

当社は陶器メーカーで地元の土にこだわったものづくりをしています。全国の消費者に名前を知られるような有名メーカーになることが夢です。成功するブランド戦略について教えてください。

ブランド戦略は、トップが責任をもって長期的に取り組むべき経営戦略です。ブランド形成、ブランド育成、ブランド価値の維持、ブランド価値の活用にわたって、成功するブランドづくりを検討していきましょう。


Q03142016年2月19日

テーマ:デザイン・ブランド

まず、ブランドは何のために必要かという視点が抜けていますね。「有名」になること以前に、競合他社と差別化してお客様にアピールすることによって売上と利益を確保する。つまり、企業として生き残るために、ブランドという付加価値が必要なのです。よいものをつくれば売れる時代ではなくなったのです。

ブランド戦略は、単なるマーケティングや広告宣伝の一部として考えるのではなく、トップが責任をもって取り組むべき経営戦略です。

中小企業にとって実現可能な、優れたブランド戦略とはどういうものでしょうか。

【ブランドはどうやって形成するか】

ステップ1は、まず自信をもって伝えるべきメッセージ自体の発掘です。

魅力あるメッセージの前提条件は、差別化と熱意と顧客との接点の3つだと言えます。具体的には、市場の動向自社の強み・弱みを分析して方向性を定め、ターゲット顧客層に提供する価値をコンセプトとして明確にする作業です。

貴社の場合は、陶器の品質であり、デザインであり、地元の土へのこだわりという物語性となるでしょうか。

ステップ2は、ブランド情報の発信です。キャッチフレーズロゴを使って印象に残る工夫をします。たとえば、読みにくい漢字の商品名を親しみやすいものに変えたり、広告宣伝は一切行わず、口コミ、パブリシティによって知名度を向上させたりする取り組みが役立つこともあります。「口コミ」は低コストで、中小企業には活用しやすいと言えます。

ステップ3は、ブランド価値を提供するための組織づくり従業員教育流通チャネル構築などです。安易に販路拡大せず、流通ルートを限定することによってブランド価値を高めるなど、選択を行うチャネル政策も有効な場合があります。

ステップ4は、お客さまにブランドを直接評価してもらう仕組みをつくることです。

たとえば、アンケートや顧客参加型のイベントなどを通じて顧客ニーズを把握したり、また、徹底的なクレーム対応を実施したりすることによって、企業イメージや情報がお客さまの心の中に蓄積されて、特別なポジションを占めるように仕向けます。

【ブランドの育成】

ブランドの育成とは、自社のファンを継続的に引きつけ、新たなファン層を掘り起こしていくことです。

継続的な活動には、社員が誇りをもって働ける環境づくりが重要になってきます。たとえば、次のようなミッションを行動規範として、全社員に徹底させてはどうでしょうか。

  1. 社員は互いに尊敬し合う。
  2. 多様性を受け容れる。
  3. 最高のレベルを目指す。
  4. 顧客が心から満足する製品を提供する。
  5. 地域と環境を守る。
  6. 利益を上げることは社会に貢献することでもある。

行動規範を明示すると同時に、従業員の待遇を改善しパートナーと捉えることによって、業務遂行の意欲を向上させることが、ブランドの育成につながります。

また、中小企業は企業規模が小さいため、経営者のブランドコンセプトが社員に直接伝わり、お金をかけない効率的なブランド育成が可能です。

【ブランド価値を維持するには】

優れたブランドは、3つの一貫性をもっていると言われます。

1つは、「時間の経過に対する一貫性」です。ブランドは販促プランなどとは違って、あくまで長期的な視点に立って維持する必要があります。たとえば、商品の永久保証によってブランドロイヤルティを育成する戦略を考えてみると、一度始めたら「永久に」続けなければ価値がないわけです。

2つめは、「商品相互間の一貫性」です。ブランドにはファミリーブランドと呼ばれるものもありますが、どの商品にも一貫したブランド価値が求められます。貴社の商品の一部にでも悪評が立てば、ブランド全体の価値が損なわれてしまうのです。

3つめは、「マーケティングミックスの一貫性」です。製品、価格、販路、販促の全般に渡って発信するメッセージに矛盾があると、ブランドの価値が曖昧になります。

たとえば、飲料メーカーが、ディスカウントストアには低価格で卸していながら、コンビニには定価販売を要請するのは矛盾であり、ブランド価値を毀損してしまいかねないのです。

【ブランド価値を活用する】

最後に、ブランドを知的財産として活用する方法について触れます。

たとえば、資産流動化スキームでは信託を利用してブランド価値を現金化することができます。また、ブランド価値を担保にして、融資を受けることもできます。担保評価の手法は定まっていませんが、一般的には、ブランド構築のコストではなく、将来期待できるキャッシュフローの現在価値を算定するインカムアプローチが使われているようです。

ブランドは、いわゆるのれん代として、企業価値を高める効果があります。M&Aなどの場合にそれが反映されます。

さらに、2004年度から経済産業省が実施している「JAPANブランド」育成支援事業では、全国に通用する地域発ブランドの育成・強化も図っています。各種食品や工芸品などに見られる地域ブランド戦略に対する支援策も、できる限り活用するのがよいでしょう。

ブランド戦略に成功している企業に共通するのは、よい人材の育成、売上至上主義ではなく収益性の重視、現場第一主義、顧客サービス重視の経営などです。これらを参考にして成功するブランド戦略を構築してください。

回答者中小企業診断士 岩佐 大

関連情報

同テーマの記事を見る 3つのコンテンツから検索ができます!

無料相談のお問い合わせ

電話で無料相談
頑張る中小企業「経営相談ホットライン」
TEL:0570-009111

メールでの相談無料
メール相談

このページの先頭へ

このページの先頭へ