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Q0273.「在庫管理責任者」の役割について教えてください。
在庫管理のポイントとして、「在庫管理責任者」をおくことがあげられています。在庫管理責任者は、どのような役割を果たすべきか、教えてください。

在庫管理責任者とは、物流の現場で実際に現物を管理する責任者です。在庫管理責任者の基本的な役割としては、(1)在庫状況の正確な把握、(2)関係各部門への報告と提案、(3)在庫量の適切な調整、(4)現場作業の精度向上と継続的な改善があげられます。

Q02732016年3月 4日

テーマ:仕入・在庫

在庫管理責任者の定義は一つではなく、物流拠点(倉庫)の現場で実際に現物を管理する責任者と、企業の本社管理部門などで、自社の生産・仕入計画や販売状況を勘案しながら各商品の在庫水準を管理する責任者とに大別されると思われます。ここでは中小企業を前提に、主に前者の場合を想定し、後者の機能を一部併せもつ場合も含めて、回答します。

【在庫状況の正確な把握】

在庫管理責任者のもっとも重要な役割は、各商品の在庫数量を正確に把握することです。これは基本的なことですが、大変難しいことです。棚卸をしたら実際の在庫数が帳簿の数と大きく乖離していた、在庫があると思って受注したら実は欠品していたなどといった問題は、現場ではよく発生することです。現場業務を正確に遂行して数量の乖離を防ぐこと、その在庫数量を正確に把握することが、在庫管理責任者の第1の役割です。

在庫拠点が複数ある場合は、それらを統括して、全社としての在庫量を一元的に把握することが必要です。その手段としては、情報システムがあればそれを活用しますが、システムがなくても、通常の連絡手段を用いて、各拠点の情報を集めるルールを確立することが求められます。

【関係各部門への報告と提案】

在庫管理責任者の第2の役割は、上記で説明した在庫量の現状、そしてその変動傾向を、商品カテゴリー別や取引先別などの項目に分けて、生産、営業、経理など関係の各部門に迅速に報告することです。各部門では、現場からの生の情報をもとに、たとえば、生産・仕入の計画を増減したり、営業の重点先を変更したり、商品開発の方向性を再検討したりといった能動的な対応策を、より早いタイミングで取ることができるようになります。報告するだけではなく、現場が他部門に対して、積極的に提案する役割ももてれば、その企業にとっていっそう望ましい姿であると言えます。

【在庫量の適切な調整】

在庫管理責任者が需給調整の役割も担い、仕入・発注の権限を有している場合は、毎日の出荷実績と在庫数量から各商品別に適切な補充量を計算して発注し、在庫量を調整します。在庫拠点が複数ある場合は、各拠点の情報も合わせて、全社として必要な数量を計算して補充します。これにより、在庫が余ることによるムダや、不足することによる欠品を回避することに努めます。必要補充数として計算された数量は、メーカーの場合は生産計画の、卸売業の場合は仕入計画の参考数値ともなります。

【現場作業の精度向上と継続的な改善】

第1の役割である、在庫状況の正確な把握を行うには、現場作業の精度向上が必須です。在庫管理責任者が現場責任者も兼務している場合は、在庫管理に関する現場作業の継続的な改善も重要な役割です。

たとえば、現場では、受注に対して引きあてた引当済の在庫と、そうではない未引当の在庫の両方が存在しています。作業担当者がこれらの在庫を明確に分けて処理できず、仮に引当済み在庫を誤って出荷するようなことがあると、顧客の信頼を損ね、次の受注機会を失うことにもつながりかねません。また自社内でも、正規品の再出荷や誤出荷品の返品など、本来不必要な作業の手間も費用もかかり、また自社の情報システムにも齟齬が発生し、データ修正作業も必要となります。ほかの業務が一時的に停止してしまう可能性もあります。

図1 管理者の業務イメージ図

図1 管理者の業務イメージ図

このようなミスが発生しないよう、保管場所の明確化、作業手順の標準化・徹底などを図り、現場の作業精度を高めること、そして継続的に改善していくことが、在庫管理責任者の重要な役割です。また、作業担当者の教育・訓練を積極的に施し、熟練度を高めていくことも求められます。これらにより、在庫管理業務自体のレベルを上げ、企業の業績維持・向上に貢献することを目指します。

回答者中小企業診断士 大塚 真太郎

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