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Q0249.相続税の課税上、自社株はどのように評価されますか?
わが社では、後継者は一人息子が次期社長ということで社内・社外で認められており、事業承継にあたって、人心掌握上の問題はあまりないと考えています。ところが先日、息子から「将来自社株を譲り受けるにあたり、相続税が払えないということがないようにして欲しい」と言われ、急に不安になりました。相続税の計算上、私から息子に相続される自社株はどのように評価されるのでしょうか?

同族株主など(息子さんもこれに該当します)が取得する取引相場のない株式は、原則的評価方式によって評価します。原則的評価方式には、(1)純資産価額方式、(2)類似業種比準方式、(3)(1)と(2)の併用方式の3つがあり、会社の規模によって適用する評価方式が決まっています。

Q02492016年2月26日

テーマ:事業承継・再生・廃業

【原則的評価方式と特例的評価方式】

あなたの会社の株式が上場などをされていない「取引相場のない株式」に該当するものとし、かつ、株主はあなたのみとして話を進めます。

取引相場のない株式の評価方式は、株式を同族株主などが取得する場合には原則的評価方式(後述します)を、同族株主など以外の株主が取得する場合には、特例的評価方式を適用します。息子さん(=同族株主)は、すべての株式を相続するご予定ですので、原則的評価方式により計算することとなります。

図1 原則的評価方式と特例的評価方式

図1 原則的評価方式と特例的評価方式

ちなみに、特例的評価方式とは、配当還元価額により株価を評価するという方法です。配当還元価額とは、年間配当金額を10%で割り戻して計算した株価です。取得した株式の財産価値を、配当収入を生む資産としてのみの側面から評価しようとする方法で、同族株主以外の第三者が少数の株式の遺贈を受けたような場合に適用されます。

【原則的評価方式の概要】

原則的評価方式には、

  1. 純資産価額方式
  2. 類似業種比準方式
  3. I.とII.の併用方式

の3つがあり、会社の規模によって適用する方式が異なります。ここではまず、この3つの方式の概要を説明します。

(1)純資産価額方式

会社の資産および負債を相続税評価額で評価し、その資産額と負債額との差額(注)を発行済株式数で割って1株あたりの株価を求める方式です。会社の解散価値に着目している評価方式と言えます。

(注:資産について評価差益が生じる場合には、差益に対する法人税など相当額も差し引きます。)

(2)類似業種比準方式

国税庁が公表している業種ごとの株価に比準して、あなたの会社の株価を求める方式です。(1)の純資産価額方式が会社の解散価値に着目しているのに対し、類似業種比準方式は継続企業価値に着目している評価方式と考えられます。

類似業種比準方式の計算には、国税庁が公表している業種ごとの株価の表を使います。その表には、業種ごとの株価のほかに、比準要素としてその業種ごとの1株あたりの配当金額、利益金額、簿価純資産価額が掲載されています。その表からあなたの会社の業種にもっとも近い業種(これを「類似業種」と言います)を選び、次の算式に数字を当てはめて計算します。なお、算式中のAは類似業種の株価、Bは1株あたりの配当金額、Cは1株あたりの利益金額、Dは1株あたりの簿価純資産価額を表わします。

類似業種比準方式の計算式

(3)併用方式

(2)の類似業種比準方式で計算した株価のL%相当額と(1)の純資産価額方式で計算した株価の(100-L)%相当額を足して会社の株価を求めるという折衷方式です。L%には、会社の規模によって90%、75%、60%または50%を適用します。大まかに言えば、規模が大きいほど類似業種比準方式の株価相当額の割合が高く(=Lの割合が大きく)、規模が小さくなるほど株価に占める純資産価額方式で計算した株価相当額の割合が高く(=Lの割合が小さく)なります。

【会社の規模に応じた原則的評価方式】

原則的評価方式を適用するにあたっての会社の規模は、従業員数、総資産価額および売上高により、大会社、中会社、小会社の3つに区分します。それぞれに適用する評価方式は、次のとおりです。

(1)大会社

類似業種比準方式(ただし納税者の選択により、純資産価額方式の株価によることも可)

(2)中会社

併用方式(ただし納税者の選択により、類似業種比準方式で計算した株価に代えて純資産価額方式で計算した株価を用いて、併用方式の計算を行うことも可。なお、中会社の中での規模により、Lの割合ついて90%、75%または60%を適用)

(3)小会社

純資産価額方式(ただし納税者の選択により、Lの割合を50%とする併用方式の株価によることも可)

回答者中小企業診断士 野村 幸広

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