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Q0238.キャッシュフロー計算書の見方と活用方法について教えてください。
中小企業の経営者です。キャッシュフロー計算書の見方と経営改善への活用方法について教えてください。

キャッシュフロー計算書によって、キャッシュの増減額を営業活動、投資活動、財務活動に分けて把握し、増減要因を分析することによって、企業の抱える経営上の課題や問題点を抽出し、経営改善に向けた対策を検討することができます。

Q02382016年2月19日

テーマ:会計

【キャッシュフロー計算書(Cash Flow Statement)の意義】

キャッシュフロー計算書は、ある一定期間のキャッシュ(現金・預金など)のフロー(流れ)を把握し、その増減の原因を表す資料です。

企業の経営成績を示す損益計算書の収益や費用には、まだキャッシュが回収されていない売上高や支払が行われていない未払い費用、減価償却費などのように資金発生を伴わない非資金費用などが含まれており、損益計算書の収益や費用は、キャッシュの収入額や支出額とは一致しません。

これに対し、キャッシュフロー計算書は、企業の業績を、経営活動によってどれだけのキャッシュを生み出したかで評価しようとするものです。

キャッシュフロー計算書の作成方法には、直接法と間接法の2つの方法がありますが、一般的には、損益計算書と貸借対照表の数値を組み替えて作成できる間接法(表1)を用いるケースが多いようです。

表1 キャッシュフロー計算書(間接法による)
I.営業活動によるキャッシュフロー
営業活動によるキャッシュフロー 計(1) 当期純利益(+)損失
減価償却費など非資金費用(+)
売上債権増加増加(-)減少(+)額
棚卸資産増加増加(-)減少(+)額
その他資産増加(+)減少額(-)額
購入債務増加(+)減少額(-)額
その他債務増加(+)減少額(-)額
II.投資活動によるキャッシュフロー
投資活動によるキャッシュフロー 計(2) 固定資産の増加(-)減少(+)額
有価証券の増加(+)減少(-)額
フリーキャッシュフロー(1)+(2)
III.財務活動によるキャッシュフロー
財務活動によるキャッシュフロー 計(3) 短期借入金増加(+)減少(-)額
長期借入金増加(+)減少(-)額
増資(+)、自社株買い(-)等
配当金支払(-)
キャッシュの増減額(4)=(1)+(2)+(3)
キャッシュの期首残高(5)
キャッシュの期末残高(4)+(5)

【キャッシュフロー計算書を用いた分析と経営改善への活用例】

キャッシュフロー計算書では、以下の3つの活動に区分して、キャッシュの増減額を把握します。

(1)営業活動によるキャッシュフロー

企業本来の営業活動によって得られたキャッシュの増減額を示しており、企業の収益性をキャッシュという視点でとらえたものです。

営業活動によるキャッシュフローをチェックするポイントは、以下のとおりです。

  • キャッシュが増加(+)であれば、本来の営業活動から一応順調にキャッシュが得られていると言えますが、減少(-)であれば、本来の営業活動に問題がある場合が考えられます。
  • キャッシュが増加(+)であっても、当期利益に非資金項目を加えたキャッシュの増加分が、売上債権などの資産や買入債務などの負債の残高増減分を加味した結果、目減りしているようであれば、営業活動の中に非効率な部分が生じている可能性があります。たとえば、売上債権の回収が滞っている、販売不振で在庫が増えている、仕入の数量や時期が適正でないといったことです。
(2)投資活動によるキャッシュフロー

設備投資や有価証券などへの投資によるキャッシュの増減額を示しています。

投資活動によるキャッシュフローは、新規設備の購入などにより通常、減少(-)となりますが、その減少分が、営業活動によって得られたキャッシュの増加分の範囲内かどうかがチェックポイントの一つです。

投資活動による減少が、営業活動による増加の範囲内に収まっていれば、設備投資などの規模は適正であると言えます。しかしその範囲を超えていると、投資資金を営業活動から得たキャッシュ以外の資金(借入金など)に頼っていることになり、注意が必要です。事業規模を拡大する時期は、設備などへの先行投資が必要ですので、営業活動から得られたキャッシュの範囲を超えるケースも当然起こりえますが、その場合は、将来、その投資から得られるキャッシュの増加分で借入金などの返済に必要となるキャッシュが確保できるかどうか、設備投資の採算性を十分に検討することが必要です。

(3)財務活動によるキャッシュフロー

外部からの資金の借入や返済などによるキャッシュの増減額を示しています。

財務活動による増加は、資金面でのやりくりを楽にしますが、そのキャッシュがどのような目的に使われているか、検証が必要です。設備投資など、将来のキャッシュの増加につながるものか、営業活動の非効率によって生じているのかを確認したうえで、必要に応じて資金効率の改善策を検討すべきです。

また、借入金の返済による減少分が、営業活動によるキャッシュフローに対して、どの程度かを確認することで、返済が順調かどうか、返済額に無理がないかを判断することができます。一般には、借入金の返済額は、営業活動による増加の範囲内に収まっていることが望ましいでしょう。営業活動による増加分に余裕があるような場合には、返済を前倒しするといった選択肢も考えられます。

このようにキャッシュフロー計算書は、自社の資金状況を把握するとともに、経営上の課題・問題点を抽出するための貴重な資料で、経営改善にも十分活用することができます。

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