本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

トップページ  >  経営をよくする  >  ビジネスQ&A

特集一覧 中小企業に役立つ記事や施策をトピックスごとにまとめています。

Q0209.会社法による譲渡制限株式の活用について教えてください。
事業承継を円滑に行うための対策として、会社法による譲渡制限株式を活用した株式分散の予防策を教えてください。

会社法の成立によって、譲渡制限株式がより柔軟に活用できるようになりました。また、譲渡制限の対象とならない相続による株式の分散についても、対策がとれるようになりました。

Q02092016年2月19日

テーマ:事業承継・再生・廃業

【会社法の成立によって譲渡制限株式がより活用しやすく】

株主が自己の保有する株式を誰かに譲渡しようとする場合に、定款に会社の承認を必要とすることを定めた株式のことを譲渡制限株式と言います。

旧商法の頃から、会社の知らないうちに自社株が第三者へ譲渡され、株式が分散することを防ぐために、譲渡制限株式は活用されてきましたが、会社法の成立によって、より柔軟に活用できるようになりました。

1つ目は、一部の株式だけに譲渡制限をかけられるようになったことです。以前は、会社が自社株に譲渡制限をかけようとする場合は、すべての株式に対して譲渡制限を行う必要がありました。会社法では定款に定めれば、次のように一部の株式や一定の条件に対して、譲渡制限をかけることが可能となりました。

  1. すべての株式でなく、一部の種類株式について譲渡を制限すること。
  2. 株主間の譲渡について、承認を要しないこと。
  3. 特定の属性を有する者(従業員など)に対する譲渡については、承認を要しないこと。
  4. 譲渡を承認しない場合において、先買権者をあらかじめ指定しておくこと。
  5. 取締役会を設置する会社において、承認機関を株主総会とすること。

【相続による移転への対策も可能に】

2つ目は、相続による株式移転への対策が可能となったことです。会社法でも旧商法と同様に、相続や合併などの一般承継の場合は、株式の移転を制限することができません。そのため、すべての株式に譲渡制限をかけたとしても、会社が承認しない第三者に自社株が移転してしまうリスクは残っています。

しかし、会社法では定款に「相続や合併などにより株式を取得した者に対し、会社がその株式の売渡を請求することができる」という内容を定めることによって、会社にとって不都合な者が株式を所有した場合、会社からの一方的な売渡請求が可能となりました。会社にとって不都合な者が株式を所有することが回避できるとともに、株式の分散を図ることが可能となったのです。

会社がこの売渡請求を行う際には、次のような注意点があります。

(1)請求期限

相続などがあったことを知った日から1年以内に、株主総会の特別決議(総株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、かつその議決権の2/3以上の賛成)をへて、請求する必要があります。

(2)売買価格

株式の売買価格は当事者間の協議によりますが、協議が整わない場合、裁判所に売買価格決定の申立てができます。ただし、申立ては売渡請求の日から20日以内に行う必要があります。

(3)財源規制

剰余金分配可能額を超える買取りはできません。

会社法の施行により、会社法制が改正されています。これを機会ととらえ、定款を見直することで、安定した事業承継の準備を進めてください。

回答者中小企業診断士 大石 幸紀
NPO 経済活動支援チーム 理事

関連情報

同テーマの記事を見る 3つのコンテンツから検索ができます!

無料相談のお問い合わせ

電話で無料相談
頑張る中小企業「経営相談ホットライン」
TEL:0570-009111

メールでの相談無料
メール相談

このページの先頭へ

このページの先頭へ