本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

トップページ  >  経営をよくする  >  ビジネスQ&A

特集一覧 中小企業に役立つ記事や施策をトピックスごとにまとめています。

Q0169.派遣社員を活用するうえでの留意点を教えてください。

保険代理店を経営しています。創業以来、正社員のみで運営してきましたが、昨今の厳しい経済情勢のもと、派遣社員の活用を検討しています。派遣社員を活用するうえでの留意点について教えてください。

派遣社員活用時には、契約や雇用形態などの点から正社員やパート社員とは違った留意点がありますので、注意してください。派遣社員活用のメリットとデメリットを踏まえたうえで、活用の是非を検討しましょう。


Q01692016年2月26日

テーマ:採用・雇用

近年経営環境が大きく変化する中にあって、企業では経営の効率化、スピード対応を実現するために、派遣社員の活用が進んでいます。派遣社員を活用する際には、いくつかの留意点がありますので、以下に説明します。

【指揮命令について】

派遣社員と派遣先企業には、雇用関係はありません。雇用関係があるのは、派遣元企業と派遣社員の間ということになります。

しかし、指揮命令権については、派遣先企業にあるのが派遣契約の特徴です。つまり、適切な指揮命令を派遣社員に与え業務にあたらせなければならないということです。ここが請負契約とは大きく異なります。請負契約では、仕事の完成のみが求められ、発注者が請負業者の社員に直接指揮命令をすることができません。対して派遣契約では、指揮命令権が派遣先企業にある以上、その指示にしたがって起きた損害などについては、派遣先企業が責任を負うことになります。

図1 派遣と請負

図1 派遣と請負

【派遣社員の仕事の内容について】

派遣社員に命じることができる仕事は、原則として契約で定めたものに限られます。契約で定めた業務以外の仕事を命じることはできません。

ただし、契約業務の付随的業務や周辺業務について業務を行うケースはあると思います。そのような場合は、世間一般の常識や発生頻度により判断することになります。事前に派遣元会社と相談し、派遣社員の意思を尊重したうえでの合意が必要です。派遣社員と派遣先企業のトラブルの大きな要因の一つに、仕事内容が契約内容と違うということがあります。付随業務などについては、しっかりと派遣社員に説明して理解を得ることがトラブル防止にもつながります。

【派遣契約の内容の変更について】

派遣契約の内容を、派遣先の企業が一方的に変更することはできません。ただし、諸般の事情により勤務場所や就労日、就労時間などを変更する必要が生じたときは、できるだけ早く派遣元会社と話し合い、派遣社員の合意を得たうえで、契約内容を変更することができます。

3者間での合意が必要になるということが、ポイントになります。たとえば、数駅離れたところに事務所を移転させるといった場合に、各々の派遣社員に同意してもらわない限り、新しい事務所に来させることはできないということになります。実際に事務所の移転をきっかけに、大量の派遣社員が辞めてしまったという事例もあります。

以下に、派遣社員活用の<メリット>と<デメリット>について整理します。

<メリット>

  • 人件費が抑えられる
  • 業績の変動によって柔軟に人員の増減ができる

<デメリット>

  • 人の出入りが激しくなる
  • 社内にノウハウが蓄積されていかない
  • それぞれ派遣社員の能力は、実際に働いてみないと分からない
  • 社員と派遣社員の間で、モチベーションの格差が生まれることがある

人件費の抑制や雇用調整といったメリットの部分に目がいきがちですが、デメリットの部分にも留意してください。とくに人の出入りが激しくなると、職場内の一体感が醸成されにくくなることにより、組織構成員のモチベーションが上がらなくなったり、セキュリティ上のリスクが高まったりすることが考えられます。派遣社員の活用によって得られる経済的メリットと、人事上・組織上のデメリットをよく勘案して(またデメリットには対策を講じたうえで)、活用を決められるとよいでしょう。

回答者中小企業診断士 遠藤 康浩

関連情報

同テーマの記事を見る 3つのコンテンツから検索ができます!

無料相談のお問い合わせ

電話で無料相談
頑張る中小企業「経営相談ホットライン」
TEL:0570-009111

メールでの相談無料
メール相談

このページの先頭へ

このページの先頭へ