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Q0152.社員のやる気を引き出す経営のポイントを教えてください。

社員のやる気を引き出し、能力を伸ばすためにはどのようなことに気をつけて経営をしていくべきでしょうか?そのポイントについて教えてください。

制度や形式をあらためても、「社員のやる気」そのものを理解しなければ心が通わず、運用はうまくいきません。そこで、社員の労働意欲を客観的に調査する方法として、モラールサーベイがあります。その分析をもとに、社員の「やる気」を開発しましょう。


Q01522016年3月 4日

テーマ:教育・能力アップ

社員のやる気(モチベーション)には、社員に対する「考課・評価」と「教育・指導」のあり方が大きく影響します。人事考課や賃金制度に能力主義・成果主義を組み込んだり、年俸制を取り入れたりするのも、決して人件費抑制が主目的ではなく、社員個人の業績結果を直接的に評価し、公正に処遇することによって、やる気を引き起こそうとするためです。また、社員を主役とし、上司は社員の自主性発揮を重んじてコーチング(本質はサポート)を行い、綿密なコミュニケーションのもとで目標管理(本質は達成支援)を行うのも、同様です。しかし、制度や形式をあらためても、「社員のやる気」そのものを理解しなければ心が通わず、運用はうまくいきません。

社員の労働意欲を客観的に調査する方法として、モラールサーベイがあります。モラールサーベイとは、企業の組織・職場管理に対して、従業員がどういう点にどの程度満足し、またどんな問題意識をもっているのかを、産業心理学、統計学を応用し科学的に調査する技法で、「士気調査」「従業員意識調査」などと呼ばれています。簡単なアンケートを社員の方に行ってもらい、集計し分析するのですが、使い方に注意する必要があるため、初めはコンサルタントなどに依頼し、実施してもらう方がよいと思います。

以下に、2つの理論をご紹介します。

【ハーツバーグの「動機付け衛生理論」】

著名なアメリカの心理学者であるハーツバーグが「動機付け衛生理論」を主張しています。従業員の職務に関する満足と不満足の要因を実証的に研究・分析した結果、従業員の満足感について2つの要因を述べています。

1つは、ある要因が十分に満足できる状態であった場合、特別その影響は表面に出ないが、いったん不満足状態に陥ったときには著しくやる気を損なわれる(職務不満)という性格のものです。つまり、この要因を十分満たしたとしても職務不満の防止には役立つが、積極的な職務態度(やる気)を引き出す効果はないのです。彼はこれを、病気を予防する役目をもっているが、病気を治すものではない点と似ているので「衛生要因」と名付けました。

もう1つの要因は、職務の遂行にあたり直接的に満足をもたらすもので、これを「動機づけ要因」としています。そして、職務の満足とやる気を引き出すためには「衛生要因」の改善より、「動機付け要因」の改善を重要視し、「動機付け要因」を加味した職務再設計を行う職務充実の理論を展開しました。これは、主として製造現場などにおける標準化・単純化された労働による職務からの疎外感を克服するために、達成感と責任感をもつことのできる意味のある職務に再構成をしようとするものでした。

  • 職務満足の決定要因(動機付け):達成、承認、仕事そのもの、責任、昇進など。
  • 職務不満の決定要因(衛生要因):会社の方針、監督方式、給与、対人関係、作業条件。

この理論のポイントは、人間の労働にはそれなりの意味と価値・責任が必要であり、何らかの社会的所属や受け入れられているという実感(承認)が満たされないと、十分に満足して持続的な仕事はできないということです。より人間の本然的な欲求に基づいた「動機付けの方法」を工夫することが大切です。

【E・デシの内発的動機付け】

アメリカの心理学者E・デシの「内発的動機付けの理論」についてご紹介します。デシは、人がアクティブに行動する時、内発的な動機付けが不可欠であるとしています。「外から動機付けられるよりも自分で自分を動機付ける方が、創造性、責任感、健康な行動、変化の持続性といった点で優れていた」という結果が出ています。

また一方で「情報の共有」が重要です。経営理念やその具体化である経営戦略の意味と方向を理解し、それを個人の業務に具体化するための情報と意味を共有したときに、初めて個人レベルで仕事の意味が明確となります。

近年、とくに若い人を中心に、「あくまで自己実現のために働きたい」という風潮が強まっています。自己実現のために、自己責任のもとに仕事以外のところでも積極的に人脈をつくったり、勉強したりするような人が増えています。それが現在の業務に還元されていくとすれば、会社としてもできる限りその行動を応援して欲しいものです。

時代は確実に変化しています。個人のやる気を、業務の観点から見ているだけでは本当に有能な人材を確保することは困難にならざるをえません。従業員に、将来を託すに足るだけの夢と専門性を高める機会を与えることが、何より重要なやる気の開発につながっていくと思われます。

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