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Q0147.従業員の間で有給休暇を使い切る人とほとんど使わない人の格差があり困っています。どのように対応したらよいか、教えてください。
運送業者を営んでいる者ですが、従業員の中で有給休暇をほとんどすべて消化する従業員と、あまり消化しない従業員がおり、モチベーションの面でも問題があります。ほとんど消化しない従業員からは、評価面での差をつけることを求められており、苦慮しています。どのように対応したらよいでしょうか。

有給休暇の取得を理由とした評価の差別は労働基準法に抵触していると思われます。有給休暇を消化しない人の査定をプラスにするのではなく、全員が平等に有給休暇を取れるようにし、職場全体の不公平感をなくすようにしましょう。

Q01472016年3月 4日

テーマ:労務一般

【許されない差別的な扱い】

会社のことを考え、忙しいので有給休暇を取得することを控えている人と、忙しいにもかかわらず有給休暇を取得する人がいれば、取得しない人からみれば評価でそれを反映させて欲しいという気持ちは理解できないわけではありません。しかし、経営者としてそのような差別的な扱いは許されません。

有給休暇とは、使用者から労働者に対し恩恵的に与えられるものではなく、労働基準法で定められた労働者の当然の権利として付与されているものです。

もし、会社がその取得を理由に査定を下げるようなことになれば、有給取得=給料が下がる・出世に響くということになってしまいますので、労働者はこの当然の権利を行使することができなくなってしまいます。このような事態は、有給休暇制度の趣旨に反していると考えられます。このことは、労働基準法附則136条に「使用者は(中略)有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他、不利益な取り扱いをしないようにしなければならない。」と明文化されています。

【取得できる体制づくりを】

もし、職場に有給休暇をまったく取れない人と、ほとんどすべてを消化してしまう人がいて、不満や不公平感が広がっているようでしたら、経営者としては皆が平等に有給休暇を取得できる体制づくりに取り組まれた方がよいでしょう。たとえば、暇な時期に有給休暇の計画的付与を行う方法が考えられます(労働基準法第39条6項)。これは従業員に半分強制的に有給休暇を取らせてしまう制度で、労使協定により有給休暇を与える時季に関する定めをすることにより、有給休暇の5日を超える部分について、労使であらかじめ取得日を定めることができます。もし全員一緒に休める状況であれば、その日は事業所すべてを閉めてしまい、経費の削減を行うことも可能になります。

また、人によって忙しさに差があるようでしたら業務量の平準化を図ったり、仕事のローテーションを行い、誰か一人抜けても業務がスムーズに回る体制を整えるなど、皆が平等に有給休暇を取得できるような環境整備に努めていきましょう。また、従業員の中で「有給休暇取得は悪いことだ」と考えている人がいるのであれば、有給休暇の取得は従業員の権利であり、取得することは決して悪いことではないということを啓蒙することも必要かもしれません。

従業員は仕事を休むことによって、心身の健康を回復させたり、家族とのコミュニケーションを深める時間をとることができます。長い目で見れば、その社員は心身ともに充実した状態で、長い期間会社に勤務することができるわけです。体調を崩したり、プライベートに問題を抱えた従業員ばかりの職場では、モチベーションもあまり上がらないでしょう。

従業員を雇っている以上、有給休暇は申請されたら必ず与えなければならないものです。義務として与えなければならないものでしたら、有給休暇の積極的な側面に着目して、経営にうまく活かしていきましょう。

回答者中小企業診断士 遠藤 康浩

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