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Q0143.客先常駐従業員とのコミュニケーションを密にする方法はありませんか?

ソフトウェア受託開発の会社を経営しています。ほとんどの従業員が業務委託で顧客先に常駐しており、従業員とのコニュニケーション不足により会社への帰属意識が薄くなり、なかなか会社を盛り上げていこうという雰囲気が出ません。どのようにすれば会社を盛り上げることができるでしょうか?

社員の心情の把握、キャリアプランの提示、社内情報の積極的な開示、常駐形態の見直し、評価の透明性の確保などを通じ、常駐先社員のモチベーションを維持することが重要です。優秀な人材の流出を防ぎ、モチベーションを向上させることが、競争力強化につながります。


Q01432016年2月19日

テーマ:労務一般

ソフトウェア業界において客先への社員の常駐は当たり前のようになっていますが、それにより社員の会社への帰属意識が低くなり、退職に至るケースが見受けられます。

せっかく優秀な人材を確保しても退職してしまっては元も子もありません。人材そのものの流出もさることながら、社員が常駐先で身に付けた知識・ノウハウ・人脈も社内に残らないというデメリットもかなり大きなものです。将来に向けた競争力強化のためにも、常駐先にいる社員に対しては、積極的なケアを行っていくことが重要です。

では、具体的にどのようなことを行っていけばよいのでしょうか。

【社員の心情の把握】

常駐先にいる社員の疎外感はかなりのものです。一人で常駐している場合はなおさらです。身近に相談できる相手もいなければ、仕事の不満を打ち明ける相手もいません。

さらに常駐先が大手企業である場合、常駐先社員と同様の仕事をしているにもかかわらず、待遇が違うことに不満を抱える場合も少なくありません。また、充実した常駐先の教育制度を目の当たりにして、将来に不安を抱えるケースもあります。

まずは、こうした社員の心情を理解してあげることが第一歩となります。

定期的なアンケート・面談によって社員一人ひとりの置かれている状況や心情を把握するように努めましょう。

【キャリアプランの提示】

常駐先の社員は、将来の自分のことを不安に思っているケースは少なくありません。

会社として、将来このような仕事を任せたいと思っているという中長期的なキャリアプランを提示し、その過程として現在の業務があるということを理解させてあげましょう。

この場合、口答ではなく書類にして残すことが重要です。

目標管理制度(MBO)を取り入れ、社員の希望を聞き、会社としてのキャリアプランを明確にしてあげることで、将来に対する不安は大きく低減されるはずです。

もちろん、ただプランを提示するだけではなく、そのプランに沿った社員教育を計画的に実行していくことも大切です。

【社内情報の積極的な開示】

常駐先の社員は、社内の情報に飢えています。常駐先の社員が会社への帰属意識が低くなる大きな原因の一つは、社内の情報不足にあると考えられます。

会社や仕事の情報はもちろんのこと、社員同士のプライベートに属するような情報でも気軽に触れることができるように工夫してあげましょう。

具体的には、

  • 上司の定期的な常駐先訪問
  • 帰社日の設定
  • 社内報の発行
  • メーリングリストや掲示板を通じた社員同士のコミュニケーションの容認

などがあげられます。

また、年度の変わり目などには、全社員を集めて会社の経営状況の説明を行うことも有効です。

【常駐形態の見直し】

常駐形態の見直しを行うことも重要です。

具体的には、長期間にわたる契約の場合、常駐先に対し途中で人員を入れ替えることや定期的な帰社日に自社に戻ることを承諾してもらうことが考えられます。多忙な場合、難色を示す取引先もあるとは思いますが、自社の人材育成戦略の一環であることを説明し、理解してもらうように努めてください。

また、単独での常駐をできるだけ避けるようにして、最低でも2人以上での常駐を心がけるようにしましょう。そのことにより、社員の疎外感を和らげる効果もありますし、人員入れ替えの時にスムーズに引き継ぎが行える、新人と中堅を組み合わせることで技術スキルの向上と管理者育成が行えるというメリットもあります。

【評価の透明性の確保】

常駐先にいる社員の評価はとても難しい問題です。

普段の仕事ぶりを、上司が見ることができませんので、的確な評価を行うのは至難の業と言っていいでしょう。

たとえば、常駐先に問題があり、成果が上がっていないケースも考えられます。その責任を社員が背負わねばならないとすれば、不公平感は増していきます。

上司の評価はもちろんのこと、自己申告による評価、常駐先の評価、同僚の評価など多面的な視点で評価を行い(多面的評価制度)、最終的な評価を決定する際には、上司と社員が面談を行い、透明性の確保を図っていくことがとても大切になります。

ソフトウェア企業にとって人材は文字通り「人財」です。

目先の売上のために優秀な社員を長期間常駐させて、モチベーションを下げてしまっては、将来の競争力を自ら削いでいることになります。

適切な目標を与えてあげ、きめの細かいケアをしていくことが、結局は会社の繁栄につながっていくのです。

回答者中小企業診断士 遠藤 康浩

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