ビジネスQ&A

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経営者のよくあるお悩み一問一答

Q
解雇・退職2016.03.07
Q0124.従業員を解雇する場合の留意点・手続きなどを教えてください。

IT企業を経営しております。いくら注意しても勤務態度のあらたまらない従業員、成績の上がらない従業員が多く困っています。これ以上態度が直らないようであれば、解雇も検討しなければなりません。従業員の解雇についての手続きや留意点について教えてください。

A.

従業員の解雇については、従業員の生活不安につながる可能性もありますので、慎重に行う必要があります。(1)今回の解雇が「正当な理由」に基づくものかどうか、(2)「解雇予告」が適切になされたかどうかがポイントとなります。

従業員の解雇については慎重に行う必要があります。ポイントとしては下記のとおりです。

【解雇に値する「正当な理由」】

第1に、今回のことが解雇に値する「正当な理由」なのかどうかです。解雇自体は自由です。しかし、労働契約法では、解雇権の濫用を防ぐために、「解雇ルール」というものが規定されています。「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして無効とする。」(労働契約法第16条)としています。また、労働基準法では、会社の就業規則に解雇理由の具体的明記が義務付けられていますし、労働者には、解雇理由についての証明書の請求権が付与されており、使用者の労働者解雇に対する抑制がさまざまに規定されています。

したがって、正当な理由がない場合の解雇は解雇権を濫用していることにつながるとして、むやみやたらに従業員を解雇することはできないのです。

ただし、「労働者の責めに帰すべき事由に基づいて解雇する場合」は、所轄労働基準監督署の認定を受ければ解雇できるとされています。

【適切な「解雇予告」】

第2に、「解雇予告」が適切になされたかどうかが重要です。労働基準法では、使用者が労働者を解雇する日の30日前までに解雇日を特定して通知する必要があるとしています。また、解雇日までの日数が30日に満たない場合や解雇予告をしない場合には、その不足する日数分の「解雇予告手当」を支払わなければなりません(労働基準法第20条)。たとえば、解雇予定日の10日前に解雇予告をした場合には、平均賃金の20日分以上の解雇予告手当の支払が必要であるわけです。

また、原則として「労働者が業務上負傷し、または疾病にかかり、療養のために休業している期間およびその後30日間」と「女性の産前産後の休業期間およびその後の30日間」は、解雇してはならないことになっていますので、注意が必要です(労働基準法第19条)。

いずれにしても「解雇」とは、労働者の生活不安につながることでもありますので、よくよく考えてから判断しましょう。なお、解雇予告手当の支払時期ですが、「法第20条の解雇予告に代わる30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)は、解雇の申し渡しと同時に支払うべきものである。」とされています。

ただし、解雇の予告を解雇予告手当と併用する場合は、解雇予告手当の現実の支払は、解雇日までに行えばよいということになっています。

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