本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

トップページ  >  経営をよくする  >  ビジネスQ&A

特集一覧 中小企業に役立つ記事や施策をトピックスごとにまとめています。

Q0088.会社と個人事業主だと、どちらが有利なのでしょうか?
年内をめどに現在働いている会社を退職して、同僚数名とホームページ製作業を始めようと考えております。現在はWebデザイナーをやっておりますが、現在懇意にさせていただいているクライアント数社とは、独立後にも仕事が受注できそうな状況です。そこで、独立する際の事業形態ですが、個人事業主で始めるか、会社組織として始めるか悩んでおります。個人事業と会社組織形態についてそれぞれのメリット・デメリットを教えてください。

ポイントとしては、(1)設立準備の手間、(2)主要取引先は法人相手かどうか(クライアントが個人事業主と取引をすることに問題はないのか)、(3)初年度の売上をどの程度見込んでいるのかなどにより、判断する必要があります。両者のメリット・デメリットをよく把握されたうえで決められたらいかがでしょうか。

Q00882014年2月28日

テーマ:計画・資金

個人事業か会社組織かを決めるポイントとしては、

  1. 設立準備の手間
  2. 主要取引先は法人相手かどうか(クライアントが個人事業主と取引をすることに問題はないのか)
  3. 初年度の売上をどの程度見込んでいるのか
  4. 同僚がどのような立場(経営者の立場、労働者の立場)で協力するのか
  5. 社会保険の加入

などにより、どちらにすべきかを判断する必要があります。

独立するときに個人事業主で始める、それとも会社組織として始めるかですが、それぞれにメリット・デメリットがあります。両者のメリット・デメリットをよく把握されたうえで、個人事業か会社組織形態にするかを決められたらいかがでしょうか。

【個人事業のメリット・デメリット】

まずは、個人事業主として独立した場合ですが、メリットとして考えられるのは、

  1. 開業するときの手間や費用が安くすむこと
  2. 独立後の手間も少なくてすむこと

などが考えられます。

個人事業で開業する場合、開業後1ヵ月以内に、所轄税務署へ個人事業の開業届出書を提出することになります。したがって、いますぐにでも、気軽に事業を始めることができます。独立後についても、経理処理は簡易帳簿での記帳が認められています。また、役員会などを開く必要がなく、決算報告書の作成義務がないなど、かなり自由度の高い経営が可能となります。

一方、デメリットとしては

  1. 会社組織に比べて信用度が低くなりがちである
  2. まとまった事業資金が集めづらい

などが考えられます。

個人事業の場合は、簡単に事業を始められる(資金面、手続面)だけに信用面に問題があるようです。たとえば、株式会社などのような法人との取引をメインに考えられているようですと、個人事業主とは取引をしないといった企業もあります。したがって、法人を相手にする商売なのか、個人顧客を相手に商売するのかによっても個人事業主にするか、会社組織にするかの判断基準になります。個人事業のメリット・デメリットは表1のとおりとなります。

表1 個人事業のメリット・デメリット
メリット デメリット
いつでも、どこでも開業が自由にできる。 会社組織に比べて信用度が低い。
事業内容を変更したり、廃業する時も手続き上、比較的簡単にできる。 事業承継や相続対策が検討しにくい。
責任が無限責任となる(事業に万が一のことがあった場合、個人財産をもって弁済する必要がある。
簡易帳簿による記帳が認められているため、経理処理が比較的簡単である。 事業とプライベートの区別がつきにくい。
事業費用と生活費用との融通ができる。 累進課税のため、所得が上がれば税金が多くなる。ただし、低所得の場合は定額である。
従業員を集めにくい。

【法人組織のメリット・デメリット】

次に法人組織を設立した場合ですが、メリットとしては、個人事業主に比べると比較的信用力は高くなります。個人の場合は、その人の死をもって事業体が消滅いたしますが、会社(法人)では継続企業体が原則となっているからです。デメリットとしては、定款作成、認証手続き、設立登記申請手続きなど、諸手続があることなどにより、すぐに事業を行えないことがあげられます。

先ほどの個人事業主のデメリットの箇所でも触れましたが、一定の自己資金をもつことにより信用力は比較的高く、法人相手との取引をメインに考えられている場合には、法人組織にすることも考えられるでしょう。法人組織のメリット・デメリットは表2のとおりです。

表2 法人事業のメリット・デメリット
メリット デメリット
比較的信用度が高い。 会社設立の手続きに手間がかかる。
有限責任社員の場合は、出資分を限度に責任を負う。 帳簿は、複式簿記による経理記帳となるため複雑である。
従業員を比較的集めやすい。
法人税は税率が一定のため、所得が大きくなると有利になる。 会社設立手続き費用がかかる。
事業承継や相続対策が検討しやすい。 事業の変更や撤退の際に手間がかかる。

【税金面から見た個人事業・会社組織の違い】

また、税金面でもそれぞれ特徴があります。個人事業主で開業した場合には、儲けに対して累進課税と呼ばれる課税方法が適用されます。累進課税というのは、儲けが多ければ多いほど高い税率が掛けられる仕組みで、多くの儲けが出れば出るほど高い税金を払わなければなりません。一方、会社組織の場合には、儲けに対して一定の税率がかけられますので、儲けが多くなっても累進課税のように高い税金を払う必要がありません。

このため、比較的売上が低い創業当初は、個人事業で開業し、その後、売上が大きくなった段階で法人成り(個人事業から法人事業へ転換すること)するといったパターンも比較的多く見られます。

【社会保険の加入の違い】

会社組織(法人)の場合は、健康保険・厚生年金保険は新規に適用されることが強制されます。これに対して、サービス業など常時5人未満の従業員を使用している場合は、強制されることはありません。

社会保険料の負担についても検討することがポイントとなります。

回答者中小企業診断士 渋谷 雄大

関連情報

同テーマの記事を見る 3つのコンテンツから検索ができます!

無料相談のお問い合わせ

電話で無料相談
頑張る中小企業「経営相談ホットライン」
TEL:0570-009111

メールでの相談無料
メール相談

このページの先頭へ

このページの先頭へ