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Q0080.親族間の株式・財産の分配での注意点は?
私は中小企業経営者ですが、近い将来、親族への事業承継を考えています。承継を支障なく行うために、親族間の株式・財産の分配などで考慮すべきことがあれば教えてください。

事業承継を円滑に行うには、事業承継者に株式など会社経営に必要な事業用資産を集中して分配することが望まれますが、ほかの親族への財産分配が絡んで困難が予想される場合、事前に対策を講じることが必要です。生前贈与、遺言、報酬としての財産分配、議決権制限株式の活用などを専門家と相談しながら検討し、対策を進めるとよいでしょう。

Q00802016年2月19日

テーマ:事業承継・再生・廃業

【事業承継における問題点】

事業承継を円滑に行うには、事業承継者に株式など会社経営に必要な事業用資産を集中して分配することが望ましいでしょう。しかし、事業承継者以外に親族がいれば、その方々への財産の分配も必要です。会社の事業用資産以外に十分な個人資産があれば、それらの資産をほかの親族へ分配することで解決できますが、そうでなければ、自社株式など事業用資産を分配せざるを得ない状況が生じます。

現在の経営者が保有する自社株式が、将来、相続によって親族間に分散されれば、事業承継者の事業運営に支障をきたすおそれもあります。こうした点を考慮し、支障が生じないよう事前に対策を講じておけば安心です。

【対策の具体例】

円滑な事業承継という視点で、いくつか対策の具体例をあげると、以下のとおりです。

(1)生前贈与

生前贈与とは、自分の生きているうちに、配偶者や子どもなどに財産を贈与することです。生前贈与により、経営者が保有する自社株式を確実に事業承継者に譲り渡すことが可能です。

平成20年5月9日に成立した「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」(以下「経営承継円滑化法」)により、遺留分に関する民法特例ができました。この民法特例には、後継者を含む経営者の推定相続人の合意により、経営者から後継者に生前贈与された自社株式について、(1)遺留分算定の基礎財産から除外する「除外合意」、(2)遺留分算定の基礎財産に算入する際の価額を固定する「固定合意」があります。

遺留分とは、法定相続人に対する最低限の権利保障で、配偶者や子どもに法定相続分の2分の1の相続権を保障する制度です。

経営承継円滑化法の民法特例は、遺留分の制約から自社株式の生前贈与を受けた後継者を守る制度といえます。

(2)遺言

法的に効力のある遺言を残すことにより、相続人間の遺産分割協議によって事業用資産が分散するのを防ぐことが可能です。

ただし、遺言を行っても、遺留分による制約はあります。

(3)報酬としての財産分配

事業承継者を役員として会社経営に参画させ、その業績に応じて、自社の株式を報酬として分配するなどの方法です。この場合、生前贈与や遺言とは異なり、遺留分の制約は受けません。

(4)議決権制限株式の活用

上記(1)、(2)、(3)の対策を講じることが現実問題として困難な場合、あるいは対策を講じたとしても、自社株式を事業承継者以外の親族に分配せざるを得ない場合、議決権制限株式の活用が対策の一つとして考えられます。

議決権制限株式とは、議決権の行使に対して一定の制限が付されている株式ですが、事業承継者以外が相続する株式を、議決権制限株式にしておけば、事業承継者が事業運営を行ううえでの障害は軽減されます。議決権制限株式の数は発行済株式総数の2分の1以下とされていますが、株式譲渡制限会社であれば、そうした制限もありません。

【対策の進め方】

いくつか具体例をあげましたが、いずれにしても、事業承継の準備と同時並行で、親族間の財産分配や会社株式の分散防止に関する方針を決定し、速やかに対策を講じることをお勧めします。

前提として、まず、相続財産の特定と株式をはじめとする財産の評価額を算定することが必要です。それから、事業承継と親族間の相続問題をバランスよく解決し、事業用資産を事業承継者に集中させるには、どのような方法がよいかを検討します。仮に事業用資産を事業承継者に集中できたとしても、承継者が相続税を負担できるかどうかということも問題になります。

検討に際しては、状況に応じて弁護士、税理士などの専門家とよく相談し、対策を進めるとよいでしょう。

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