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Q0075.MBO(Management Buy Out)を活用したいと考えています。具体的な方法を教えてください。
中小企業のオーナー社長です。MBOを活用し、自社の従業員に会社を承継してもらいたいと考えていますが、どうすればよいか具体的な方法を教えてください。

自社の従業員への事業承継では、従業員に自社株式を買い取るだけの十分な自己資金がないことが多いため、必要な資金をどのように調達するかが重要な問題になります。株式の譲渡価格を算定したうえで、資金対策を検討し、承継の可否を判断すべきでしょう。

Q00752016年2月23日

テーマ:事業承継・再生・廃業

MBO(Management Buy Out)は、企業の経営陣による自社の買収を意味します。

MBOの具体的な例としては、大企業の子会社の経営陣や事業部門の責任者が親会社から事業を買い取り、独立するといった形で活用されるケースがあります。親会社にとっては、友好的かつ信頼のおける仲間への事業の譲渡であり、株主、取引先などの利害関係者の理解が得やすい、売却後も連携しやすい、といったメリットがあります。また、独立する側は、親会社の制約がなくなることで、経営の自由度が増し意思決定が早まるメリットがあり、経営者の事業に対する意欲も高まります。

中小企業においても、MBOの手法が活用できます。今回のご質問のように、オーナー経営者が自社の従業員へ事業承継するケースもMBOの一つです。親族に適当な後継者がいない場合などに、自社の事業内容や内部事情に詳しい従業員が後継者になれば、第三者への譲渡に比べ、社内の反発や取引先の不安も少なく、比較的スムーズな事業承継が期待できます。

図1 MBO(Management Buy Out)のイメージ

図1 MBO(Management Buy Out)のイメージ

一方で、従業員には、自社株式を買い取るだけの十分な自己資金がないことが多いため、必要な資金をどのようにして調達するかが、大きな問題になります。

資金問題を解決するには、以下の手順で検討するとよいでしょう。

【株価の算定】

非公開株式の場合、市場価格がないので、株価の算定が必要です。過去の経営実績や将来の収益性の予測などのほか、従業員の資金負担能力やオーナーの引退後の生活資金確保などの買い手・売り手の事情、税務上の問題などを多面的に検討し、適正な価格を決定する必要があります。

【従業員の買取り可能枠の確認】

従業員が自己資金の範囲で、株式をどの程度買取れるかを確認し、不足分の対策を検討します。

【資金不足分の対策検討】

資金不足分の対策としては、以下のような方法が考えられます。

(1)投資ファンドからの出資

事業の収益性や将来の成長性が見込めれば、投資ファンドからの出資を得られる可能性があります。

(2)金融機関からの融資

会社の資産を担保にするなどの方法で、金融機関からの借入ができないか検討します。

(3)現オーナー社長による一部株式の保有

自社の全株式ではなく、会社の議決権(2/3)を超える株式を譲渡し、株式の一部を現経営者が保有しつづけることにより、事業承継者の資金面での負担を軽減し、経営状況を見ながら、段階的に事業承継を進めるといった選択肢もあります。

以上のような検討を行い、従業員への承継が可能かどうかを判断するとよいでしょう。

このように、従業員への事業承継では、後継者の資金確保が大きな課題ですが、何よりも、承継候補の従業員が経営者としての資質、能力を備えていることが大前提になります。投資ファンドからの出資や金融機関からの融資を受ける際も、事業承継者の経営能力が問われます。そうした点からも、経営の引き継ぎ期間を設け、能力を見極めることが必要です。

なお、検討過程においては、株価の算定、資金調達方法など、必要に応じて専門家に相談しながら進めてください。

回答者中小企業診断士 岡田 弘

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