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Q0073.事業承継を考えております。株式はどうしたらよいですか?
建設業(株式会社)を経営していますが、会社法の施行により、事業承継が行いやすくなったと聞きました。事業承継対策を講じるときのポイントについて教えてください。

事業後継者を確定したうえで、議決権制限株式を活用し、その者に対して議決権を集中させて、経営権の安定化を図ります。また、会社が望まない相続人がいる場合、売り渡し請求権を行使し、相続株式を強制的に買い取ります。

Q00732016年2月24日

テーマ:事業承継・再生・廃業

事業承継を円滑に進めるためには、「事業承継計画」を立案することが必要となります。計画立案のポイント、計画策定についての説明はここでは省略させていただき、会社法の関連について回答することにします。

まず、はじめに株式に譲渡制限が付けられていることを確認します。譲渡制限がない場合には、すべての株式について譲渡制限を設ける(このような会社を「公開会社でない株式会社」、「非公開会社」などと呼んでいます)ようにしましょう。株式が自由に売買されることにより、株式が分散しないようにすることがポイントとなります。

株式会社は、株主が有する株式の内容および数に応じ、平等に取り扱わなければなりません。しかし、公開会社でない株式会社は、株主総会の議決権について、株主ごとに異なる取り扱いを行う旨を定款で定めることができます(会社法109条2項、105条1項3)。

事業後継予定者に対して、1株に多数の議決権のある株式を発行し、これを後継予定者に付与することで議決権を集中させ、経営の安定化を図ることができます。そのためには、議決権について、株主ごとに異なる取り扱いをする旨を定款に定める必要があります。この定款変更には、株主総会の特殊決議(総株主の半数以上であって、総株主の議決権の3/4以上の賛成)を経なければなりません。

一方、事業承継に先立ち、議決権制限株式(株主総会において議決権が制限された株式)を発行し、後継予定者に対しては、普通株式を取得させるとともに、たとえば、経営に参加させたくない相続人に対しては、議決権制限株式を取得させます。これにより、後継予定者に議決権を集中させる方法もあります。

従来の商法では、発行済み株式総数の1/2という議決権制限株式の発行上限がありました。しかし、会社法では、公開会社でない株式会社については、この上限がありません(会社法115条)。

ただし、1株で議決権の多数をもつ株式などの「種類株式」の評価額に留意する必要があります。税法上の評価方法など、税理士や公認会計士など専門家に相談して進めることがポイントとなります。

株式会社は、相続その他の一般承継により当該会社の株式(譲渡制限株式に限る)を取得した者に対し、当該株式を当該株式会社に売り渡すことを請求することができる旨を定款で定めることができます(会社法174条)。これにより、会社が望まない相続人に対して、売り渡し請求権を行使し、強制的に株式を買い取ることができることになりました。

この売渡しの請求をしようとするときは、その都度、株主総会の特別決議によって、株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類および種類ごとの数)、その株式を有する者の氏名または名称などを決議する必要があります。

また、この売渡しの請求は、会社が相続その他の一般承継があったことを知った日から1年を経過すると行使することができません(会社法176条1項)ので、注意が必要です。

さらに、株式を取得するためには、株主に支払う金銭は分配可能限度額を超えることができないという「財源規制」があります(会社法461条1項5)。あらかじめ、経営者保険などに加入するなど、資金準備対策を講じることも検討しておきましょう。

別の観点から、建設業法上の許可要件(経営業務管理責任者等人的要件、欠陥要件)なども、考慮しておくことが必要です。

回答者中小企業診断士 山北 浩史

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