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Q0017.個人事業から法人成りした場合のデメリットについて教えてください。
来年私の友人が、個人事業主から法人成りするといっています。個人事業から法人成りした場合のメリットはなんとなくわかるのですが、デメリットはないのでしょうか?もしあるならば、デメリットについても簡単に教えてください。

法人成りをすると、個人事業主の頃には必要がなかった諸手続きも多くなります。また、節税対策を主目的に法人成りするケースが多いようですが、税目の違う税の発生、想定しない費用などが発生し、個人事業の方がよかったということもありえます。

Q00172016年2月24日

テーマ:企業の機関・形態

【人格の相違に注意】

個人事業と法人では、人格が相違します。法人化する場合、個人事業は廃業し、法人という形で新たにスタートを切ることになります。つまり、経営主体の継続性がないことに留意すべきです。たとえば、許認可では、新たな取得、届け出などが必要となります。単に、商号や屋号の変更届ですまないのが一般です。

【節税面でのメリット】

個人事業の場合には、個人事業主の事業所得(事業で得た利益と考えてください)に対して所得税が課せられますが、わが国の所得税には「累進税率」が適用されています。

この累進課税制度は、所得金額(事業で得た利益)が高くなればなるほど税率も高くなっていきます(参考までに、前述の所得金額が195万円以下は5%、195万円を超え330万円以下は10%、330万円を超え695万円以下は20%、695万円を超え900万円以下は23%、900万円を超え1,800万円以下は33%、1800万円超は40%となっています)。

一方、個人事業主から法人成りを考えている場合、資本金1億円以下であれば法人の課税所得(会社で稼ぎ出した利益のようなものとお考えください)が、800万円以下のケースでは法人税は15%の一定であり、平成27年4月1日以後開始事業年度から800万円を超えた部分に対して23.9%課税されます。

つまり、多くの法人成りのケースでは、所得税で納税するよりも、法人税で納税する方が税金面での負担が軽くなると思って法人成りするケースが多いようです。しかし、これはあくまでも所得(つまり利益)が予想どおり多く出た場合に言えることであって、そうはならないケースもあり得ることを知っておくべきでしょう。

より詳細な相談に関しましては、中小企業基盤整備機構のメール経営相談などを利用してみるのもよろしいかと思われます。

【個人事業主では発生しなかった費用と手間】

前述の累進課税制度を考えて、税率が個人事業のケースよりも低くなることを想定して「法人成り」を考えるケースが多いのですが、法人化すると、税金面では個人の時には発生しなかった均等割りの法人住民税7万円(この金額も最低が年間7万円であり、事業規模が大きくなるにつれ多額になっていきます)がかかりますし、個人事業主のときには必要がなかったさまざまな手続きなども多くなります。

たとえば、株式会社では、定時株主総会の終結後、遅滞なく「貸借対照表」を公告する義務があります(会社法第440条第1項)。官報で公告を行う場合は、約6万円程度かかることになります。また、これを怠ると100万円以下の過料に処せられることになっています。このような公告は毎年となると、結構な手間にもなりますし、これに加えて、法人ならではの諸手続き、たとえば株式会社であれば、定時株主総会の開催と議事録の備えおき、さらには役員の改選などさまざまな事務手続きも多くなります。これらの諸手続きも中小企業者となると結構な負担に感じることも少なくありません。

法人となる場合、社会保険の強制適用事業所となることも検討しておきましょう。

以上のことから、会社の今後のあるべき姿、企業経営の方向性などを考慮して、法人化を検討すべきです。節税目的のみで法人化する場合、思ったほどに利益が出ないときには、「やっぱり個人事業主でいた方が手間はかからなかった」ということもあり得るのです。

メリットと手間とのバランスなど、総合的に判断することが必要でしょう。

回答者中小企業診断士 遠藤 直仁、山北 浩史

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