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知的財産

Q751.自社の知的資産をどのように考えれば良いですか?
従業員80名の食品加工業を経営しています。震災で工場が損害を受けましたが、幸い従業員とその家族は全員無事でした。しかし、取引先なども被災したところが多く、工場を復旧しても売上がもとに戻ることは期待できません。借金もあり、これからどうしたら良いか悩んでいます。そんなときに、友人から「知的資産を見直して、新たな事業戦略を構築するように」とアドバイスされましたが、当社の知的資産を具体的にどのように考えれば良いでしょうか。

A.知的資産は目に見えない資産ですが、企業収益の基盤です。困難な状況を打破して事業発展へ転じるためには、貴社の知的資産を見直して、経営体質の強化を図ることが必要です。

【知的資産とは】

知的資産とは各企業が有する人材、スキル、ノウハウ、組織力、顧客とのネットワーク、ブランド力等、目に見えない資産のことで、「人的資産」、「構造資産」、「関係資産」の3つの資産に分類されます。

1.「人的資産」

従業員の退職時に一緒に社外に持ち出されてしまう資産のことで、主にその従業員に付随するスキルや知見のことです。

2.「構造資産」

従業員が退職しても組織の仕組みとして会社に残る資産のことです。人的資産がマニュアルやスキル伝承のための教育システム、情報システムを整備することによって、従業員固有の資産から組織固有の資産へ変わった資産といえます。

3.「関係資産」

企業の対外的な関係に付随した資産のことで、販売先、仕入先、外注先、提携先、取引金融機関などのことです。
 知的資産は、財務諸表などに数値として表れることはありませんが、企業が維持・成長するために欠かせない各企業固有の「強み」や「魅力」であり、企業収益の基盤といえます。

「人的資産」、「構造資産」、「関係資産」などという言葉を用いると難しく聞こえますが、「強み」はどのような企業にも必ず存在します。「強み」があるからこそ、顧客に選ばれ、事業として成立しているからです。

【自社の知的資産は従業員を含めた全社員で考える】

従業員の皆さんはご無事だということですから、「人的資産」や企業文化などの「構造資産」は残っています。まずは、自社の知的資産のうち、活用できる資産で何が残っているのかを従業員を交えて、話し合ってみてください。経営者だけでなく全従業員で考えることで、一体感の醸成が図れますし、経営者の気がつかなかったアイデアが期待できます。貴社の知的資産を活かすことで、新製品開発や新分野の取引先開拓の糸口が見つかる可能性があります。

たとえば、貴社の食品加工技術やノウハウを用いて新製品を開発したり、インターネットでの販売を検討することができます。顧客リストがあれば、休眠顧客となっている取引先へのアプローチ方法を考えるという選択肢もあります。
 また、取引先の被災は、貴社にとって収益面でも打撃となりますが、被災した取引先に対しても残された知的資産で貴社が貢献できることを考えてみましょう。出来る限りの支援をすることで、取引先と今まで以上の良い関係を築くことができるでしょう。いち早く震災の影響から復旧することも、取引先に対しての重要な責務です。復旧を図る時に、元のとおりに業務を戻すだけでなく、知的資産を有効に活用するために、業務フローの見直しも行いましょう。

困難な状況を打破するには、製品開発、プロモーション、営業などすべての業務で革新を図る必要があります。復旧から発展へ転じるために知的資産を見直して、経営体質の強化を図ってください。
 知的資産経営の導入にあたって、自社だけで困難だとお考えでしたら、中小企業診断士などの専門家にご相談ください。

関連情報
<知的資産経営支援>(中小企業基盤整備機構)
http://www.smrj.go.jp/keiei/chitekishisan/index.html
回答者
中小企業診断士 石井 浩一

2016年3月15日更新


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