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経営ビジョン
- Q651.証券市場について市場ごとの特徴をわかりやすく教えてください。
- 株式上場を5年後の目標にしている従業員18人のITソリューション企業です。先日、金融機関に勤める友人からTOKYO AIMという新しい市場ができたと聞きました。
現在、どのような証券市場があるのか教えてください。
A.2009年現在、日本には7か所の証券取引所と16の証券市場があります。各証券取引所は、それぞれ1部市場、2部市場など「本則市場」と呼ばれる市場とマザーズ、ヘラクレスなどの新興企業向けの市場を開設しています。各証券取引所に共通した新興企業の明確な定義はありませんが、新興企業向け市場は「本則市場」と比較して上場審査基準が緩和されています。
日本には2009年6月1日より取引所業務を開始したTOKYO AIM取引所を含め、7か所の証券取引所と16の証券市場があります(2009年8月現在)。
各証券取引所には、1部市場、2部市場など「本則市場」と呼ばれる市場があり、新興企業向けの市場と比較して上場基準が厳しく、経済的基盤・事業基盤を確立した企業が上場しています。とくに東京証券取引所の1部市場にはトヨタ、NTT、キヤノンなど日本を代表する社会的信頼性の高い企業が上場しています。
また、新興企業向け市場をへて本則市場へ短期間で上場してくるケースもあります。
【市場の特徴】
各市場では、上場審査基準を定めています。数値基準は市場ごとに細かく定められていますが、本則市場では数値面以外で、(1)企業の継続性および収益性、(2)企業経営の健全性、(3)企業経営の内容開示の適正性、(4)その他の管理体制整備・運用などが審査のポイントになります。
新興企業向け市場では、企業の成長可能性がポイントになっています。新興企業向け市場では、アンビシャス市場だけが企業の収益性を審査のポイントに含めています。
NEO市場では、新技術やビジネスモデルが重視されます。また、TOKYO AIMは取引所の審査がなくJ-Nomadという上場会社の適格性を判断、承認する成長企業向けの新市場です。
新興企業向け市場は、利益よりも成長優先の市場が多く、赤字でも上場可能な市場があるのが特徴です。
【証券取引所と証券市場】
| 取引所 | 本則市場 | 新興企業 向け市場 |
新興企業向け市場の 上場基準の特徴の一部 |
||
|---|---|---|---|---|---|
| (1) | 東京証券取引所 | 本則 | 1部 | マザーズ | 上場時価総額が10億円以上(上場時)、純資産の額(申請直前期末)、利益の額に規定なし |
| 2部 | |||||
| (2) | 大阪証券取引所 | 本則 | 1部 | ヘラクレス | 上場時価総額、純資産の額、売上高に基準はありません |
| 2部 | |||||
| (3) | ジャスダック証券取引所 (大阪証券取引所の子会社) |
本則 NEO | <NEO> 純資産の額が負ではないこと(事前事業年度末時点)、上場時価総額10億円以上(上場時見込み) |
||
| (4) | 名古屋証券取引所 | 本則 | 1部 | セントレックス | 上場時価総額が5億円以上(上場時見込み)、売上高が計上されていること(上場申請日の前日時点) |
| 2部 | |||||
| (5) | 福岡証券取引所 | 本則 | Q-Board | 上場時価総額が3億円以上(上場時見込み)、売上高が計上されていること(上場申請日の前日時点) | |
| (6) | 札幌証券取引所 | 本則 | アンビシャス | 直前事業年度の営業利益の額が正であること | |
| (7) | TOKYO AIM | 本則 | 時価総額基準、株主数基準、浮動株基準などがなく、日本の他の市場では今まで対応できなかった様々なタイプの企業・発行体の上場が可能 | ||
表1のように、同じ新興企業向け市場でも、証券取引所によって審査基準のポイントに相違があるという特徴があります。
株式上場には、(1)資金調達の多様化、(2)社会的信用・知名度の向上、(3)従業員のモラール向上と優秀な人材の獲得、(4)創業者利潤の獲得などのメリットがある半面、上場とその維持には、多大なコストが必要となります。
株式上場を検討している企業は自社の事業特性、あるべき姿、各証券市場の特徴、市場の状況などを勘案して、自社に適した市場への上場を目指しましょう。
- 関連情報
- <東京証券取引所>
http://www.tse.or.jp/ - <大阪証券取引所>
http://www.ose.or.jp/ - <TOKYO AIM>
http://www.tokyo-aim.com/japanese/ - 回答者
- 中小企業診断士 石井 浩一
2010年1月12日更新
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