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経営ビジョン

Q648.経営革新に取り組む際のヒントを教えてください。
2009年度版の中小企業白書では、「中小企業とイノベーション」ということで、「イノベーション」について取り上げられていました。当社でも、経営革新に取り組まなければと思っているのですが、何をやったらよいのかわかりません。「イノベーション」とは何かということも含めて、新しいことに取り組むためのヒントをいただければと思います。

A.経営革新に関連して、「イノベーション」を考えてみると、「イノベーションとは、顧客に対して今までとは違う満足を与えること」です。その際、「イノベーション」を起こすための機会については、ドラッカーが提唱した「7つの機会」が非常に参考になります。

【イノベーション】

「イノベーション」とは、「画期的な新技術」ということだけでなく、もっと幅広く、「顧客に付加価値をもたらす新たな取り組み」と考えてみるのが良いでしょう。これについては、シュンペーターの「新結合」、ドラッカーの「イノベーションのための7つの機会」が有名です。経営革新制度における「新事業活動」も、これらの理論が参考になっています。

【新結合】

シュンペーターは「新結合の結果、イノベーションが生まれる」という考え方を持っていました。そして、「新結合」の結果として生まれるものとして、次の5つをあげています。

  • 新しい財貨
  • 新しい生産方法
  • 新しい販路
  • 新しい供給源
  • 新しい組織

これらは現在の経営革新制度における「新事業活動」の参考になっています。参考までに、経営革新制度における「新事業活動」は次のとおりです。

  • 新商品の開発・生産
  • 新サービスの開発・提供
  • 商品の新しい生産方法・新しい販売方法の導入
  • サービスの新しい提供方法の導入

【イノベーションのための7つの機会】

ドラッカーは「イノベーションのための7つの機会」を次のように提唱しました。なお、7つの機会は、信頼性と確実性の高い順番に並んでいます。

  • 予期せぬこと
  • 価値観の変化
  • ニーズの存在
  • 産業構造の変化
  • 人口構造の変化
  • 認識の変化
  • 新しい知識

【予期せぬこと】

予期していなかった失敗や成功があった際に、どうしてそのようなことが起こったのかをじっくり考えることが大事です。たまたま起こったのではなく、市場のニーズに合わなくなってきた結果や、逆に市場のニーズをとらえた結果かもしれないからです。

【価値観の変化】

消費者の価値観に対する企業の勝手な思い込みという感じで、両者の間に価値観のギャップがないかを考えてみましょう。

【ニーズの存在】

物事を進める過程に潜んでいるニーズを顕在化させてみましょう

【産業構造の変化】

産業や市場が変化すると、従来の仕事のやり方が通用しなくなります。

【人口構造の変化】

人は毎年1歳ずつ年をとっていくので、変化を予測しやすいことが特徴です。

【認識の変化】

コップに水が半分入っている状況をみて、「まだ半分入っている」と見るのか、「もう半分空である」という2つの見方があります。

【新しい知識】

発明や発見による新しい知識を活用することです。

これらの「7つの機会」は、自社が新しいことに取り組もうとする際に、もっとも身近なところにヒントがあることを教えてくれます。日常業務における、なにげない失敗や成功を安易に見逃すことなく、その原因を追及していくことが、経営革新成功の秘訣であるといえます。

関連情報
<Q054.こうすれば、経営革新企業に生まれ変わる!成功の秘訣とは?>(J-Net21)
http://j-net21.smrj.go.jp/well/qa/entry/054.html
<Q059.新事業を企画していますが、支援する制度があったら教えてください。>(J-Net21)
http://j-net21.smrj.go.jp/well/qa/entry/059.html
回答者
中小企業診断士 横田 透

2009年12月24日更新


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