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企業再生と廃業
- Q634.連鎖倒産を未然に防止するための方法を教えてください。
- 最近、新聞などを通じて連鎖倒産という言葉をよく耳にするようになりました。当社の取引先には中小企業が多く、いつ連鎖倒産に巻き込まれるかわからず、不安な日々を送っています。連鎖倒産を未然に防止するための方法があれば教えてください。
A.取引先企業が倒産した場合に、回収困難となった債権額を迅速に補填するための制度として、「経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)」があります。この制度による貸付を利用するためには、毎月一定の掛金を支払うことが必要です。
連鎖倒産を防止するための貸付制度として、「経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)」をご紹介します。この共済に加入していれば、取引先企業が倒産した場合に、回収困難となった債権額を補填するための貸付を受けることができます。なお、倒産には「夜逃げ」や「内整理」などは含まれませんので、ご注意ください。
【加入資格】
引き続き1年以上事業を行っている中小企業者です。
【受けられる貸付の内容】
共済加入後6ヶ月以上経過して取引先企業が倒産した場合、売掛金や受取手形などの回収が困難となった額と、積み立てた掛金総額の10倍に相当する額のいずれか少ない額の貸付を受けることが可能です。なお、貸付限度額は8,000万円です。平成23年10月1日から改正内容が施行されました。
【取引先企業の倒産とは】
取引先企業の倒産とは、取引先企業に以下のいずれかの事態が生じた場合をいいます。
- 破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始または特別清算開始の申し立てがされた場合
- 手形交換所に参加する金融機関によって、取引停止処分を受けた場合
- 私的整理(弁護士等が関与する支払を停止する旨の通知がされていること)
- 甚大な被害の発生により(東日本大震災の被災)受け取った手形の不当たり処分が猶予(災害不渡り)されていること
- 特定非常災害(東日本大震災の被災)により取引事業者の代表者等が死亡または行方不明等となっている場合に、弁護士等によって支払を停止する旨の通知がされていること
平成23年10月1日より、上記III以下の内容が追加されました。なお倒産には「夜逃げ」や「私的整理(一定の条件を満たさないもの)」などは含まれませんので、ご注意ください。
【毎月の掛金】
毎月の掛金は、5,000円~200,000円の範囲内(5,000円単位)で自由に選べます。加入後に、増額することも可能です。掛金は、総額が800万円になるまで積み立てることができます。
また、加入者はいつでも共済契約をやめることが可能です。12ヶ月以上掛金を納付していれば、自己都合の任意解約でも、掛金総額の80%以上の解約手当金が受け取れます。
なお、毎年の掛金は損金または必要経費に算入できます。
【貸付の条件】
無担保・無保証人・無利子です。ただし、貸付を受けた共済金の10分の1に相当する額が掛金総額から控除されます。償還期間は、共済金の貸付金額に応じて5~7年(うち据置期間6ヶ月を含む)、毎月均等償還です。また、共済金を繰上償還によって完済し、一定の条件を満たす場合には、「早期償還手当金」を受け取ることもできます。
【一時貸付金制度】
臨時に事業資金を必要とするときは、解約手当金の範囲内で貸付を受けることができます。
【申込み方法】
最寄りの金融機関または中小企業団体の窓口から、十分に説明を受けたうえで、契約申込書に申込金(1ヶ月分の掛金相当)を添えて申し込んでください。中小企業基盤整備機構から共済契約締結書が送付されてきます。なお、2ヶ月目以降の掛金は口座振替で引き落とされます。
【取引先企業倒産時の貸付申込み方法】
加入の手続を行った金融機関・中小企業団体で共済金の貸付請求をしてください。中小企業基盤整備機構の審査が済み次第、共済金貸付決定通知書が届きますので、あらかじめ指定した金融機関で、共済金を借り入れてください。
会社を取り巻く環境の変化がより一層激しくなる昨今、未加入の中小企業者の方は、一度この共済を検討されてみてはいかがでしょうか。
- 関連情報
- <経営セーフティ共済パンフレット>(PDFファイル)(中小企業基盤整備機構)
http://www.smrj.go.jp/tkyosai/dbps_data/_material_/common/chushou/
e_tkyosai/pdf/tleafhp_201110.pdf - <倒産防止共済:経営セーフティ共済が新しくなりました>(中小企業基盤整備機構)
http://www.smrj.go.jp/tkyosai/062332.html - <中小企業の連鎖倒産を防止する「経営セーフティ共済」>(政府公報オンライン)
http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201110/1.html - 回答者
- 中小企業診断士 大石 幸紀
(大幸経営有限会社 取締役)
2011年10月14日更新
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