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人事制度と労務管理
- Q561.在宅勤務制度の時間管理の方法を教えてください。
- 当社では、長時間通勤の従業員や家族を介護している従業員もいるため、在宅勤務制度の導入を検討しています。会社からパソコンを支給し、常時接続の状態で自由にいつでも使える状態で勤務してもらう予定です。時間管理について留意点を教えてください。
A.在宅勤務の時間管理については、まず、労働時間とプライベートの時間を明確にわけて勤務する体制とするのかということを、検討する必要があります。また、テレワークにはほかの選択肢もありますので、まず導入目的を明確にする必要があります。
ITを活用した在宅勤務は、労使双方にメリットのある制度ですが、時間管理についてはいくつかの留意点があります。
在宅勤務の場合、住居での勤務であるため、どうしても労働時間とプライベートの時間が混在するという問題が発生してきます。在宅で勤務させる場合、まず、労働時間について、しっかりと分けて勤務させるのか、勤務時間とプライベートを混在させたまま労働時間を「みなす」ことにするのかについて、検討する必要があります。
1.勤務時間とプライベートをわけて勤務させる場合
- 勤務時間を明らかにします。
(始業:午前9時、終業:午後5時、休憩:12時〜1時) - 自宅内で、仕事専用の個室などを確保し、勤務時間とプライベートを切り離せる環境を整えます。
- 法定労働時間の制限を受けるため、原則1日8時間、週40時間を超える労働をした場合、時間外労働として割増賃金を支払う必要があります。
2.労働時間とプライベートを混在させたまま労働時間をみなす場合
- 在宅で労働時間をみなす場合、次の要件を満たす必要があります。
(1)当該業務が、起居寝食など私生活を営む自宅で行われること。
(2)当該情報通信機器が、使用者の指示により常時通信可能な状態におくこととされていないこと。
(3)当該業務が、随時使用者の具体的な指示に基づいて行われていないこと。
(労働基準法 平成16年3月5日 基発第0305001号 より) - 労働時間は、労使間で「労働時間とみなした時間」が労働時間となります。
- たとえば1日の労働時間が9時間とされた場合には、時間外労働についての労使協定の締結、届出や時間外労働についての割増賃が必要となります。
- 労働時間をみなせるのは、労働時間の算定が困難である場合なので、日常的に具体的な指示ができる場合は、労働時間をみなすことはできません。
- 労働時間をみなした場合でも、夜10時〜朝5時までの深夜勤務や休日勤務については、割増賃金の支払いが必要です。
- 時間管理をする義務は、会社側にありますので、日報などの提出により時間管理をする必要があります。
したがって、ご質問のように、パソコンを支給し、常時接続によりいつでも自由に利用できる状態となっている場合には、労働時間はみなすことはできないとされています。仕事専用の個室などを整備し、勤務時間を明らかにするか、パソコンのインターネット接続は、在宅勤務において想定できる勤務時間において接続するものとし、労働時間をみなすこととするのかという検討が必要です。
また、時間や場所にとらわれない働き方として、在宅勤務のほかにも、サテライトオフィス、テレワークセンターなどを利用する施設利用型テレワークや、施設に依存しないモバイル勤務という選択肢もあります。まず、導入目的を明確にし、テレワークポリシーの確立、情報セキュリティの確保などを検討することが求められます。
- 関連情報
- <情報通信機器を活用した在宅勤務の適切な導入及び実施のためのガイドラインの策定について> (厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/topics/2004/03/tp0305-1.html - <企業のためのテレワーク導入・運用ガイドブック概要>(PDFファイル)(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/08/dl/tp0818-1a.pdf - <テレワーク人口倍増アクションプラン(全体概要)>(PDFファイル)(首相官邸)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dai41/41siryou4.pdf - 回答者
- 中小企業診断士 大塚 昌子
2008年10月 2日更新
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