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[会社法]株式

Q516.会社法上の「公開会社」の意味について教えてください。
友人に「いつか公開会社にしたい」と話しをしたら、「すぐにできるよ」と言われました。友人との話がなかなか噛み合わなかったのですが、会社法上の「公開会社」とはどういう意味か教えてください。

A.会社法上の「公開会社」は「証券取引所への上場会社(IPO)」を意味しているわけではありません。会社法では、定款に株式の譲渡制限がない株式会社を「公開会社」として区分しています。ですから、起業して間もない会社でも、定款で上記のように定めることで、「公開会社」となることができます。

【会社法上の公開会社とは】

「公開会社 その発行する全部又は一部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない株式会社」と会社法第二条の五に規定されています。

「いつか公開会社にしたい」という言葉は、「いつか自社を証券取引所に上場(IPO)させたい」という思いから発せられたのでしょう。会社法制定以前は、確かに「公開会社=上場会社」という意味で用いられることも多かったのですが、会社法の「公開会社」は「上場会社」とは意味が異なっていることに留意しなくてはなりません。

会社法の定義によると、「全部又は一部の株式=全部又は1株でも」、「当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない=譲渡制限がないと定めている」株式会社を「公開会社」としています。つまり、定款で「株数に関係なく、譲渡制限がなく、自由に株式を譲渡できる株式を発行できる」と定めている株式会社は「公開会社」になります。

【公開会社と非公開会社】

「公開会社」は、会社の承認を必要とせずに株式を自由に譲渡できると定款で定めている株式会社でした。一方、すべての株式を定款で譲渡制限している会社は、以下「非公開会社」(会社法第二条の五以外の会社)と表現することにします。

つまり、非公開会社から公開会社になるには、「定款を変更して株式譲渡制限をなくせばよい」だけということになります。

ここで会社の類型を整理すると、株式の譲渡制限の有無によって、「公開会社」、「非公開会社」という2つの会社区分が設けられたことになります(会社法第二条の五)。また、会社法第二条の六では、「資本金として計上した額が5億円以上」、「負債の額の合計額が200億円以上」のいずれかに該当する株式会社を、大会社と定義しています。

以上から、株式譲渡制限の有無と資本金・負債額の大きさによって、表1のとおり株式会社は大きく4つに分類されます。

表1 株式会社の4分類(参考)
(1)公開会社のリスク

公開会社には、前述のとおり株式の譲渡制限がない株式が存在しますので、貴社にとって望ましくない人物や企業に株式が譲渡される可能性があります。具体的には、株式上場を計画している場合、貴社株式が反社会的勢力に譲渡されてしまうと、株式上場が困難になる可能性があります。

(2)公開会社・非公開会社の機関

会社法は、

  1. 「公開会社には取締役会をおかなければならない」
  2. 「委員会設置会社をのぞく取締役会設置会社は、原則として監査役をおかなければならない」
  3. 「取締役会設置会社においては、取締役は三人以上でなければならない」

と規定しています。

しかし、非公開会社では取締役会の設置が任意となっています。

公開・非公開会社の選択と機関設計は、それぞれお互いに影響を与えるという点に留意する必要があります。具体的には、1人取締役で会社を設立した場合、上記制約から公開会社にはできません。

関連情報
<法律コラム「新会社法下における資金調達-株式」>(J-Net21)
http://j-net21.smrj.go.jp/well/law/column/post_39.html
<よく分かる中小企業のための新会社法33問33答>(中小企業庁)
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/kaisya/kaisyahou33/kaisyahou.htm
回答者
中小企業診断士 石井 浩一

2016年2月19日更新


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