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リスク管理
- Q396.万一の天災時に発生する損失を事前に把握する方法を教えてください。
- 地震や火災、水害などの天災に襲われるリスクや、万が一の場合に発生する補修・復旧費用などの直接損失と、工場やオフィスの操業停止によって発生する逸失利益などの間接損失について把握したいのですが、どのようにすればよいのでしょうか。
A.専門知識を要するため、外部の調査機関に相談されてみてはいかがでしょうか?その調査結果を認識したうえで、優先度・重要度・費用対効果の高いものから実行し、万一のときの備えを行っておけば、事業を行ううえで余計な心配をする必要が軽減されます。
最近は日本でも地震や工場火災などが頻繁に発生しているため、万が一のときのための備えとしてこのようなニーズや質問を受けることが多くなっており、それに対するさまざまなサービスを提供する会社も現れてきています。
地震や火災などの天災によって発生する損失には、大きくわけて補修・復旧費用や在庫欠損などの直接損失と、工場やオフィスの操業停止によって発生する売上や利益の逸失などの間接損失の2種類があります。これらの金額を把握することと、その天災の発生する確率により、予想できる発生損失額を算出することはできます。もちろん、地震の発生する確率や操業停止期間などは、事前に予測できるのは大まかな数字でしかありませんから誤差が生じますが、費用をかけて事前の対策を講じる場合には、その費用対効果の目安を考えるうえで参考になるものです。
それでは、どのように数字を求めればよいかというと、このような調査を行っている会社がいくつかあります。主に保険会社などの金融系、建設・不動産系、調査・コンサル系の会社などです。調査費用やレベルはさまざまですが、地震の発生率などは公的データに基づいたうえで、それぞれが専門分野の特性を活かし、複数のケースを仮定して地震や火災などによる予想損失額を算出し、必要な対策についてのアドバイスをしてくれます。
ここで気をつけなければならないのは、これらの会社は調査して数字・確率などを算出するだけでなく、調査を依頼した後にその対策の売込みをかけることが少なくないということです。また現状では、調査自体も有料のケースが多いようです。たとえば、保険会社系であれば予想損失金額を算出したうえで、では対策としてこのような保険プランはいかがでしょうか?とか、建設会社であれば、このような耐震補強工事をしてはいかがでしょうか?などといったケースが考えられます。
どのような会社がこのようなサービスを提供しているかは、インターネットで『地震リスク評価』などのキーワードで検索すれば、無数のデータがヒットしますので、それらのなかから気に入った会社に問い合わせてみるか、上述した各業界の知人や、コンサルタントなどの関係をたどって紹介してもらうとよいでしょう。
調査結果が出たら、その結果の内容と予算、緊急度・優先度などに応じて、それぞれのリスクに対する補強を行うのか、保険を付保するのかなどを検討し、効果が高いと思われるものから実行していきましょう。上述した直接損失については、比較的想定のつきやすいものが多いのですが、間接損失については算出がしにくく、また実際発生した場合、企業の存続に影響を及ぼしかねないこともあるため、何らかの対策を講ずる必要がある場合が多いと思われます。
また、調査結果を認識したうえで、その発生確率や被害想定額が許容できる範囲内である場合は、あえて費用をかけて対策を行わずに、そのリスクを「保有」するというのも一つの選択肢です。この場合でも、被害想定額を知っているのとまったく知らないのとでは、万一のときの心構えが違ってくるという意味で、調査を行ったこと自体は有用であるのではないかと思います。
- 回答者
- 中小企業政策研究会
2007年8月31日更新
リスク管理
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