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コストダウン

Q202.コストダウンを図るには、何から始めればよいのでしょうか?
製造業を営んでいます。顧客からの単価引き下げ要求が厳しく、本格的なコストダウンの必要性に迫られています。社内の製造原価を見直すとき、まずはどこから着手すべきでしょうか。

A.コストダウンの第一歩として、内製と外注の区分を明確にし、外注加工費をもう一度見直しましょう。そのためには、数値化した生産データを集め、徹底的に社内の生産能力を検証することが必要です。社内でできること、できないことをはっきりさせることが、外注加工費の削減につながります。

製造原価は、大きく原材料費・労務費(人件費)・製造経費(外注加工費、消耗品費、水道光熱費など)の3つに分けることができます。この3つの項目を減らすことが、直接コストダウンにつながる要因となります。

しかしながら、闇雲にコストを減らすと、さまざまなデメリットが生じます。安易な人員削減は、品質の低下や納期遅れを招く可能性があります。また、無理に仕入単価の引き下げを要求すれば、長年で築いた仕入先・外注先との信頼関係を壊してしまうかもしれません。

既存の生産体制を維持したまま製造原価を引き下げるには、安易なコストダウンをするのではなく、さまざまな「ムダ」を検証し、排除する必要があります。ここでは、コストダウンの一つの方法として、外注加工費のムダの排除について説明します。

図1 外注加工費のムダの排除手順

図1 外注加工費のムダの排除手順

外注加工の基本的な考え方は、社内生産能力の見極めをしたうえで「社内で足りないものの補完」ですので、余力があり、自社生産できるものを外注先に頼ってしまっては、製造原価が上がるだけです。以前、生産が間に合わず外注先に発注した製品を、社内で余力がある現在も「惰性」で発注しているケースもあるのではないでしょうか。

外注加工費の削減のためには、まず、内製と外注の区分を明確にすることです。社内の人員と機械設備の能力をもう一度検証し、社内では何(製品・加工の種類など)をどこまで(生産可能数、リードタイムなど)生産できるかを明確にしましょう。

しかし、社内生産能力の把握も簡単なことではないでしょう。作業員が機械設備を完全に使いこなしているか、材料や時間のロスをなくすことはできないかなど、生産能力を左右する事項は多岐にわたります。真の生産能力を測る第一歩として、生産現場での「感覚」や「勘」に頼るのではなく、定期的に数値データをとることから始めましょう。

ただし、作業一つひとつを細かく確認するのではなく、誰が、いつ、どの機械設備で、どのくらい生産したかという簡単な作業記録を集めることから始めればよいのです。継続的に記録する習慣をつけ、生産データが蓄積されれば、実際の数値の推移をみることで、真の生産能力が浮かび上がります。数値化して集めた客観的なデータは「感覚」や「勘」とは異なる結果になるかもしれません。

社内の生産能力を徹底的に検証したうえで、社内で「できること」、「できないこと」を把握していきましょう。内製と外注の範囲を明確にすることが、外注発注費のムダの排除につながります。

回答者
中小企業診断士 谷田部 剛

2016年2月26日更新


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