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人事制度と労務管理
- Q186.研究職の従業員の時間管理は、どのようにすればよいですか?
- 新商品、新技術の研究開発を担当する研究職の従業員は、研究の進み具合により、繁忙な時期がまちまちで管理することが難しいのですが、時間管理はどのように行えばよいのでしょうか?
A.新商品などの研究開発に従事する研究職の従業員は、業務の性質上、業務遂行の手段や時間配分などについて、本人の裁量にゆだね労働させる専門業務型裁量労働制を適用させることができます。過重労働、メンタルヘルス対策などに留意し、柔軟に対応していきましょう。
研究開発を担当する研究職の従業員の場合には、専門職という業務の性質上、上司の指示により働くという形態になじまず、研究開発の計画やその実施方法など、その業務遂行について従業員の裁量にゆだね業務を行う必要があります。
このような研究職には、業務遂行の手段および時間配分の決定などを、使用者が具体的な指示をせず、1日の労働時間については、労使間で協定する時間労働にしたこととする専門業務型裁量労働制を適用することができます。
この専門業務型裁量労働制を適用できるのは、一定の業務に従事する場合だけであり、新商品、新技術の研究開発などの業務のほか、次のものが認められています。
- 情報処理システムの分析または設計の業務
- 新聞、出版事業における記事の取材、編集の業務、放送番組の制作のための取材、編集の業務
- 衣服、室内装飾、工業製品、広告などの新たなデザインの考案の業務
- 放送番組、映画などの制作の事業におけるプロデューサーまたはディレクターの業務
- そのほか厚生労働大臣の指定する業務:コピーライター、システムコンサルタント、インテリアコーディネーター、ゲーム用ソフトウェアの創作、証券アナリスト、金融商品の開発、学校教育法に規定する大学における教授研究(主として研究に従事するものに限る)、公認会計士、弁護士、建築士、不動産鑑定士、弁理士、税理士、中小企業診断士の各業務
このような業務に従事し、業務遂行について使用者が具体的な指示を行うことが困難である場合、この裁量労働制を導入することができます。ですから、数人でプロジェクトチームを組んで開発業務を行っている場合で、そのチーフの管理のもとに業務遂行、時間配分が行われ働く者やプロジェクト内で業務に付随する雑用・清掃のみを行う者は裁量労働制の対象としてはいけません。
専門業務型裁量労働制を導入するためには、手続きが必要です。労使協定を締結し、労働基準監督署に届出をします。労使協定には、対象者が労働した時間となる1日あたりの労働時間や健康および福祉を確保するための措置や苦情処理に関する措置について定めをします。これにより、協定した時間が、対象労働者の労働時間とされるので、1日9時間と協定すれば、仮に10時間、11時間働いても9時間働いたこととなります。それゆえ、働きすぎにもなりかねないので、使用者は対象者の労働時間など勤務状況を把握し、特別休暇を与えたり、健康診断を実施するなどの措置、また対象者が苦情を申し出やすい環境を整備するなどの措置を協定で定めるのです。
従業員の自律性と専門性を重視するとともに、過重労働にならぬようカウンセリングなどメンタルヘルス対策をとっていくことも必要です。
- 関連情報
- <専門業務型裁量労働制>(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/roudou/senmon/index.html - <都道府県労働局所在地一覧>(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/general/sosiki/chihou/ - 回答者
- 社会保険労務士・中小企業診断士 大塚 昌子
2007年8月31日更新
人事制度と労務管理
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