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人事制度と労務管理
- Q184.製造業の構内下請けにおける安全衛生管理について教えてください。
- 当社では、工場内の製品運搬を構内下請けで行っています。フォークリフトと台車が頻繁に行き来していますが、当社と請負業者の従業員が混在して作業を進めているため、作業についての情報共有がうまく行われず、常に危険な状態になっています。どのように対応すればよいでしょうか?
A.製造業で構内下請と協働して効率よく、事故を防止しながら業務を進めていくには、いかに情報を共有し、共通認識をもつかが鍵となります。労働災害を防止するには、発注者側、構内下請業者から作業間の連絡調整をする責任者を選任し、協議会を設けることが必要です。
製造業における業務請負は近年増加傾向にあり、これを背景とした労働災害が増えてきています。請負業者の事故発生率は、業務を発注している企業の事故発生率よりも高くなっています。これは、請負業者が設備の修理や製品の運搬など危険、有害性の高い作業を行うことが多く、また、業務を行う場所が自社内ではなく、業務を発注している他企業の事業場であるため、請負業者のみの自助努力だけでは事故を防ぐことには限界があるためです。
従来から造船業では、安全衛生についての管理体制を確立しなければなりませんでしたが、上記の背景を受け、造船業以外の製造業でも業務を発注する元方事業者と構内下請けで業務を行う関係請負人の労働災害を防止するため、元方事業者による関係請負人も含めた事業場全体での総合的な安全衛生管理体制を確立するための指針が出されています。以下に、発注者側、構内下請業者側それぞれの留意点について説明します。
【発注者側】
発注者側は、総合的な安全衛生管理体制の整備のため、以下の事項を実施します。
- 作業間の連絡調整などを統括管理する責任者を選任する。
- 労働災害防止対策として、実施すべき主要事項を定めた安全衛生計画を作成し、構内下請業者に周知し、労働災害防止対策を実施する。
また、そのほかにも以下の事項に留意します。
- 複数の構内下請業者が、それぞれフォークリフトなどを用い、荷の運搬作業を行う場合には、作業経路の制限や作業を行う時間帯の制限など、作業間の連絡調整を行うこと。
- 発注者と構内下請業者間で必要な情報を共有し、共通認識をもつために「協議会」を設け、定期的に労働災害防止対策について協議する機会をもつこと。
- 労働災害を防止するためには、現場での実施状況を確認することが必要なので、定期的なパトロールを実施すること。
- 構内下請業者が働く従業員への安全衛生についての教育を行う場合には、発注者は場所の提供、資料の提供などを行うこと。
- 発注者側は、作業間の連絡調整、協議会の運営などを円滑に行うため、構内下請業者における連絡調整の責任者を把握しておくこと。
【構内下請業者】
- 発注者側との連絡などを行う責任者を選任すること。
- 作業間の連絡調整で、下請業者として留意する旨連絡を受けている事項は、実際に働く従業員に徹底周知し、確実に実行すること。
- 発注者が行う協議会には参加し、協議結果については、従業員に周知させること。
構内下請で業務を進めていく場合には、いかに情報を共有し、共通認識をもって一体化した作業を行えるかが鍵となります。よい連携関係をもちながら、労働災害を防止していきましょう。
- 関連情報
- <改正労働安全衛生法>(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/roudou/an-eihou/060401.html - 回答者
- 社会保険労務士・中小企業診断士 大塚 昌子
2007年8月31日更新
人事制度と労務管理
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