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人事制度と労務管理
- Q180.成功する人事考課制度の構築方法を教えてください。
- 「年功序列」の賃金制度を改革するために、その基礎となる「人事考課制度」の改革に着手しています。ところが、いざ始めてみるとなかなか難しく、思うように進みません。そこで、「正しい人事考課」制度を策定するうえでのポイント、その実施についての留意事項について教えてください。
A.人事考課制度策定の場合、新たなものをつくるつもりで望むこと、年功的要素を極力抑えること、なるべく客観的かつ具体的な評価基準を定めることがポイントです。また、制度を運用するにあたっては、考課者を訓練します。とくに重要なのは、社員の理解と納得を得ることです。
【「正しい人事考課」とは?】
「正しい人事考課」制度という場合、何が「正しい」のかということが問題となります。企業にとって「正しい」とはその企業が社会的に有用な存在として存続発展しつづけることであり、社員にとっても価値ある人生をおくれる場になるということです。そのような「企業づくり」に貢献する「人事考課制度」こそが「正しい人事考課制度」と言えるのではないでしょうか。
【人事考課制度見直しのポイント】
ところが、「人事考課制度」といっても実際には「年功」が幅を利かせていました。そこから優秀な若い人材が社外流出したり、社員のモチベーションが一向に高まらなかったり、賃金コストばかり増大するというさまざまな問題が生じていました。したがって、「人事考課制度」を見直す場合、
- 「人事考課制度」を新たにつくるつもりで臨むこと
- 「年功的要素」はなるべく排除し、「目標をどの程度達成したか?」、「アップした能力をどのように発揮して業務改善に取り組んだか?」など、「成果」、「発揮能力」を重点に設定すること
- 「積極性」、「協調性」などの抽象的な要素はなるべく排除しますが、やむを得ない場合でも「それをどのように測定するのか?」を常に考え、設計すること。なるべく客観的かつ具体的に定めること
などが大切です。
【考課者を訓練する】
人事考課制度の運用にあたっては、「考課者」(経営陣、管理者)が鍵を握ります。経営者は自己研鑽に励むとともに、管理者を真に管理者にふさわしい存在に「改革」することを怠ってはなりません。「上司が一番悪い見本」と言われたり、「自分の仕事はするけれどもマネジメントはさっぱり」と言われたりする状態では、いかによい制度をつくっても、その効果は大きく減殺されてしまいます。考課者訓練(管理者訓練)をしっかり行うなどして、運用に対する社員の信頼を勝ち取ることが新しい人事考課制度を定着させ得るかどうかの分かれ道になるのです。
【社員の理解と納得を得る】
人事考課制度の改革を成功させるには、新たな制度に対する社員の十分な理解と納得を得ることが大切です。人事制度の変更となると、どうしても社員に不安が生じます。円滑な移行のためには、社員に理解を得るまで十分な説明を行い、その不安を払拭することが重要です。
それには、社員の正当な評価と、それに基づく真に公正な処遇を目指すことを踏まえ、新制度のもとでの職位職階の変更、現実的な賃金の変動や移行過程の対応(経過措置)などについて、無用な憶測が起こる前に理解を得ることが必要です。
【外部専門家の活用】
人事考課制度策定や考課者訓練などは、経営コンサルタントの活用、社内プロジェクトの組成など、導入体制や導入スケジュールなどを決める必要があります。じっくり時間をかけ、十分な検討をしたいものです。中小企業基盤整備機構や都道府県等中小企業支援センターでは、中小企業の経営革新をお手伝いする専門家を派遣する事業があり、専門家の派遣にかかる費用の一部を負担してくれます。詳しくは、中小企業基盤整備機構や都道府県等中小企業支援センターでご確認ください。
- 関連情報
- <都道府県等中小企業支援センター>(中小企業庁)
http://www.chusho.meti.go.jp/soudan/todou_sien.html - <経営相談・支援>(中小企業基盤整備機構)
http://www.smrj.go.jp/venture/consult/index.html - 回答者
- 中小企業政策研究会
2011年1月17日更新
人事制度と労務管理
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