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ビジネスQ&A


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経営ビジョン

Q1083.繊維業界全体の動向について教えてください。
現在、縫製工場を地方で営んでいますが、売上の減少が続いています。そこで、風下への展開や繊維以外の業種への転換を検討しています。今後の繊維業界の動向を教えてください。

A.繊維業界は、国内市場の成熟・縮小、新興国・途上国の競争力向上などを背景に厳しい状況が続いていますが、日本国内において人口1.2億人の大市場を有し、糸作りから製品まで一貫した生産体制が構築されていることがこの業界の強みです。さらに高い技術力を背景に衣料繊維から転換し、炭素繊維などへシフトする企業も出ています。

繊維業界の動向について、経済産業省「工業統計調査」の数値などを用いて、全体感がわかるようにご説明していきます。ここで取り扱う「繊維業界」は、アパレル以外の工業用繊維(製糸、紡績、燃料など)を主にして説明します。我が国の繊維産業は少子高齢化、人口減少にともなう国内市場の成熟・縮小、新興国・途上国の競争力向上、グローバル競争の激化などを背景に厳しい状況が続いています。

【市場規模】

国内の繊維産業は、中国や東南アジアからの安価での大量輸入、衣料品の伸び悩みなどを背景に縮小基調にあります。平成20年には4.2兆円の売上高を記録しましたが、リーマンショック以降は生産レベルが急激に減少し、その後生産は回復せず横ばい傾向にあります。

図1 繊維工業の製品出荷額推移

図1 繊維工業の製品出荷額推移

出典:経済産業省「工業統計調査」より筆者が作成

【市場動向】

1.風上から風下まで一貫した生産体制

日本には東京を中心とした高感度で大規模なファッション消費市場があるとともに、川上・川中・川下企業が国内に揃っており、糸作りから製品まで一貫した生産体制が構築されています。また、日本の繊維産地における技術は、海外の高級ブランドにも評価されており、世界から評価されている日本人デザイナーの存在などの強みを有しています。

2.高い技術力を誇る高機能繊維

国内の衣料用繊維の需要は減少傾向にあるものの、産業資材用は増加傾向にあり、日本繊維メーカーの技術力を活かした高機能繊維は、国内外において土木・建材、医療・衛生などさまざまな用途で活用されています。たとえば航空機の機体などに使用されている炭素繊維や海水淡水化などに使われる水処理膜は、世界市場で日本のメーカーが高いシェアを誇る競争力の強い分野です。

3.グローバル戦略

人口減少化において日本の国内市場は縮小傾向にあり、海外における市場開拓が必須の課題となっています。特に中国市場は今後も繊維需要の拡大が見込める非常に重要な市場であり、ファッションなどの衣料用途、機能繊維を活用した産業用途いずれにおいても大きな潜在力を秘めており、積極的なビジネス展開が期待されています。

4.衣料繊維からの転換

繊維メーカー各社は従来の衣料繊維を見直し、上述の炭素繊維やアラミド繊維など世界的に需要や価格競争力のある高付加価値商品へとシフトを開始しています。また、樹脂や光学フィルムなど繊維事業でのノウハウを活かせる非繊維事業へとシフトするメーカーも増えており、日本の産業を牽引して来た繊維業界ですが、今後は素材メーカーとして新たな変貌を遂げようとしています。

関連情報
<調査・報告書:繊維産業の現状及び今後の政策展開(2013年1月)>(PDFファイル)(経済産業省)
http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/fiber/pdf/130117seisaku.pdf
回答者
中小企業診断士 林 隆男

2016年1月27日更新

経営ビジョン


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