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変わる大手企業の購買戦略


製品群を越えた部材共通化【Case.16 東建コーポレーション】

島根県の出雲ダンタニ工場では室内建具や家具を作る

島根県の出雲ダンタニ工場では室内建具や家具を作る

東建コーポレーションはアパート建築から施工、賃貸住宅の経営代行を手がける。建築基準法の改正やリーマン・ショックに伴う景気減速などで、国内の2009年の新設住宅着工戸数は06年比で40%も減少、同社の受注も振るわない。こうした厳しい環境の中でも利益を確保するため、09年1月に資材調達の一本化を始めた。

中心となったのが、子会社のナスラック(名古屋市中区)だ。同社は東建コーポレーションの物件向けにシステムキッチンなどの住設機器や建材、耐震鉄骨部材を製造する。ナスラックの工場は千葉県、埼玉県、神奈川県、兵庫県、島根県と全国に点在しており、それぞれが異なる製品を製造している。
 従来は工場ごとに鉄骨や化粧板などの資材を近隣の業者から調達していた。しかし「5工場の資材を一括調達すれば、スケールメリットで購入価格が引き下げられる」(平松福次ナスラック生産本部長)と、ナスラック本社にある購買発注課に調達業務を集約することを決めた。

部材の共通化でインテリアにも統一感が出た

部材の共通化でインテリアにも統一感が出た

まず、各工場の月ごとの使用材料の品目と量を洗い出し、システムキッチンや収納家具、建具の部材共通化に着手した。「キッチンや建具は化粧板や金具といった共通の部材が多い」(同)ためだ。各製品は仕様変更してこれらの部材を統一した。
 その後、キッチン収納家具の引き出しが静かに閉まる機構をリビングの収納家具に採用するなど製品群を越えた共通化にも乗り出した。この結果、発注業者の選別と、1種類当たりの調達量を増やしてスケールメリットを出すことに成功した。

調達先は1年間で従来の約7-8割にまで減った。家具、建具の色や素材が共通になり、インテリアに統一感が出るという副次的な効果も表れた。
 しかし、同社は「一層のコストダウンを図るには、調達先の見直し作業を継続しなくてはならない」(同)と手綱を緩めない。現在も3カ月に1回のペースで担当者らが集まり、資材調達の課題を洗い出すとともに、より安価に調達できる業者の新規開拓などを進めている。
 「建築業界の景気低迷は底を打った感があるが需要そのものが縮小している。まだ厳しい時代が続く」(同)。これまでは一部の部材のみをメーカーから直接買い付けていたが、この割合をさらに増やして調達価格を抑える考え。需要の縮小に対応できる強い体質への転換を目指す方針だ。

調達のポイント

定期的に調達先入れ替え

調達先の数を絞り込むだけでなく、より強いところと取引をするため調達先を定期的に入れ替えている。その結果、調達先のコスト意識も高まるなど調達先とは緊張感のある関係を構築しつつある。
 経費削減は見直しを怠った時点で効果が出なくなる。そのために、時には既存の方法を変える大胆な施策も必要になる。受注環境の劇的な好転が見込めない中、同社にはこれを乗り切るさらなる工夫と努力が必要となる。


掲載日:2010年8月 3日

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