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変わる大手企業の購買戦略


仕入先の改善提案に対価支払う【Case.11 トーソー】

トーソー・水野義雄購買部長

トーソー・水野義雄購買部長

トーソーはカーテンレールやブラインドなどインテリア製品を製造する。国内のカーテンレールシェアは40%以上を占める最大手だ。製造拠点はつくば事業場(茨城県つくばみらい市)、水海道事業場(同常総市)と、インドネシアにある。

トーソーにとって2009年は調達の新たな取り組みを始めた年だった。08年度までは本社が鉄やアルミニウム、樹脂材などの主要資材を、つくば事業場が繊維製品や部品を購買していた。09年度から、これをつくば事業場で集中購買するように変更した。水野義雄購買部長は「つくば事業場内で購買情報を共有化し、コストや効率面を改善できた」と成果を挙げる。仕入れ先との価格折衝も実物があるためやりやすくなったという。仕入れ先にとっても、本社とつくば事業場両方に行く手間が無くなるメリットがあった。

走行切断機でカーテンレールを指定したサイズに切断する(つくば事業場)

走行切断機でカーテンレールを指定したサイズに切断する(つくば事業場)

つくば事業場での集中購買に伴い、09年度に始めたもうひとつの取り組みが、仕入れ先による提案の評価制度だ。主要仕入れ先を集めて説明会を行い、原価低減の提案や情報提供を評価し、成果の出た提案や情報に対して応分の対価を支払うことにした。これまで仕入れ先が提案しても見返りがなかったこともあり、「従来に比べ提案の件数が3倍ほどに増えた」(水野購買部長)。

現在の仕入れ先への取り組みと同時に、新しい仕入れ先の開拓にも取り組んでいる。09年に設立60周年を迎えた同社は国内100社、海外30社ほどから資材を調達しているが、昔から取引のある仕入れ先が多い。「現在の仕入れ先も品質、コスト、納期の基準を満たしているが、さらにワンランク上を目指したい」(同)と、多品種、小ロット、短納期に対応できる仕入れ先を探している。

不景気であることがかえって幸いしたのか、声をかけた企業の反応は良く、新規開拓数は以前の2倍以上になっている。新規開拓先による成果も出始めた。ブラインドを回転させるための六角シャフトの製作を関西地方の企業に依頼したところ、従来と材質を変えることで反りや曲がりを防止でき、6割以上の原価低減につながった。

水野購買部長は「今年度は原価低減の当初目標を達成できる見込みで、在庫の削減も達成できそうだ」と一連の取り組みの成果を示す。「特効薬があるわけではなく、当たり前のことをやるだけ」と今後も取り組みを続けていく。

調達のポイント

提案制度導入で質の向上狙う

カーテンレールは商品数が多く、例えばロールスクリーンのスクリーン部分だけで300を超える。それだけに内製よりも外部から購入する比率が高く、材料購入にかかる負担は大きい。「仕入れ先の質を向上させることは業績に大きく影響する」(水野購買部長)ほどだ。つくば事業場での集中購買への変更は、「それまでも本社と密接に連絡を取っていたのが、つくば事業場内で完結できる」(同)という効果があったうえ、仕入れ先の提案制度の導入にもつながった。従来から提案に積極的な仕入れ先はあったものの、本社とつくば事業場でそれぞれ購買していたため、明確に制度化していなかったからだ。新規仕入れ先の開拓も順調に進んでおり、仕入れ先の質が向上していくことが期待される。


掲載日:2010年1月27日

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