本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > 変わる大手企業の購買戦略

変わる大手企業の購買戦略


調達先との戦略的パートナーシップ形成【Case.10 古河電気工業】

古河電気工業・寺内雅生資材部長

古河電気工業・寺内雅生資材部長

古河電気工業は2005年にグループ企業の資材を一括購入する「調達戦略グループ」を立ち上げた。調達コストの低減に向けて重視するのは、のべ500社に上る調達先との戦略的なパートナーシップの形成。同社は品質やローコスト提案の有無などを評価する制度を設けるとともに、年1回サプライヤー会議を実施。調達先との協力体制を構築することで、調達コストの低減と安定供給の両立を目指している。

古河電工の事業領域は電力ケーブルや光通信関連部品、発泡材料など多岐にわたる。効率的な資材調達には、製造子会社である約70社の購入品目の詳細の把握が不可欠と判断。設立した専門部署でグループ企業が独自で調達する資材と、一括購買が可能な品目の分析を進めてきた。こうして、金属や樹脂材料、燃料など、複数の事業で重複する品目を古河電工の間接業務を手がける子会社の古河ファイナンス・アンド・ビジネス・サポート(東京都千代田区)が一括購入。調達コストの低減につなげる枠組みを設けた。

調達戦略の柱となるのは大量購入だけではない。「サプライヤーとの関係性を強固にすることが、原価低減には不可欠」(寺内雅生資材部長)と、調達先との密接な関係性の構築に努めてきた。

年1回開くサプライヤー会議で購買方針を説明する

年1回開くサプライヤー会議で購買方針を説明する

06年から年1回実施するサプライヤー評価制度では品質や納入体制などを評価項目とし、古河電工の担当者が点数化。レーダーチャートに図示した「フィードバックシート」をもとにサプライヤーと個別面談している。この評価の中では、古河電工へのローコスト提案の回数や原価低減に向けた製造技術の開発体制などもチェック。サプライヤーに対し、調達コスト低減に向けた取り組みを持続させるといった効果を生み出す戦略だ。

購買方針を説明するため毎年9月に開催するサプライヤー会議では優秀企業を表彰。高い評価が得られれば優先的に新規の受注を得られるといったインセンティブを用意し、力を持つサプライヤーの選別を進めることで、調達体制のさらなる強化につなげていく。また会議の後には情報交換の場を設け、サプライヤーの新規取引の獲得を後押しするといった効果も狙う。

ただし現状では、評価制度は古河電工本体へのサプライヤーが対象。「今後は子会社へのサプライヤーにも評価対象を広げていく」(同)と、取り組みを強化していく考えだ。

調達のポイント

よりスピーディーな物流網構築

古河電工の調達戦略を下支えするのは、サプライヤーと一体となってコスト低減に臨むといった意識にほかならない。間接業務子会社での大量購入にとどまらず、評価制度や個別面談などを通じ、全体最適につなげようといった取り組みの積み重ねにより、効率的な調達体制の構築を目指している。
 視線の先にあるのは資材の原価低減にとどまらない。「物流コストの低減など、サプライヤーとともにやらなければならない課題はまだある」(同)と、調達資材によっては配送手段の見直しが必要だと分析する。とりわけグローバル調達が可能な共通資材にあたっては、物流網のあり方次第で発生費用が大きく左右されるため、よりスピーディーに物流網を構築することが今後、求められそうだ。


掲載日:2010年1月 5日

前の記事次の記事



このページの先頭へ