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変わる大手企業の購買戦略


親会社の価格交渉力の活用と、無名メーカーの部品採用で原価低減を図る【Case.4 クラリオン】

会田豊治常務

会田豊治常務

日立ネットワークの活用では香港やシンガポールなどにある日立の購買部門と連携。「アジアで生産する最も安価な部品を引っ張ってくる」(会田常務)ことが可能になった。
 車載オーディオを製造する中国で現地での調達部品を増やすことができた。現在の現地調達率は40%。改革以前は20〜30%の水準であり、日本から輸送していた部品が多く、コストが上がる原因となっていた。
 現地調達率40%の大半を地場メーカーが占めている。「今の市場環境で無名メーカーの部品も採用するようになった」(同)という。従来は豊富な取引実績や品質などへの信頼性が高いことから、日系メーカーからの購買を主としていた。
 一方で、今年4月に合併した旧ザナヴィ・インフォマティクスとの協業でも原価低減効果があった。07年1月、日立は自社の100%出資会社であったザナヴィの全保有株式をクラリオンに譲渡。同年10月にはクラリオンとザナヴィは両社の購買機能を統合した。
 この際、購買先を再選定した。重複する生産財を中心に取引する商社を一本化した。2社がそれぞれ異なる商社を活用するのではなく、同じ企業から量をまとめて調達することでコストを下げる狙いがあった。

さらに原価低減を目指して中国でカーナビを生産する

さらに原価低減を目指して中国でカーナビを生産する

環境意識の高まりや不況により、自動車は小型化・低価格化が急速に進んでいる。クラリオンの基幹製品であるカーナビゲーションは、このあおりが大きい。
「例えば100万円の車に30万円のカーナビを付ける人は少ない」(会田常務)。
 また簡易型ナビ(PND)と呼ばれる、ルート検索などに機能を絞り込んだ低価格商品の普及で通常ナビが値崩れしつつある。車載オーディオでも同様のことが言える。

製品の低価格化が進み、購買と生産で一層の効率化が求められる

製品の低価格化が進み、購買と生産で一層の効率化が求められる

材料高騰の懸念もある。地場メーカーの採用を拡大するのは技術力の向上も理由の一つだが、こうした現状に対応する必要があるからだ。
 部品に求められる温度保証や耐振動性、耐久年数などは自動車業界に特有の厳格さがある。従来品と同じスペックを維持しながら、飛躍的な原価低減を図るのはもはや困難なようだ。クラリオンは一部の部品でスペックを独自に緩和し、これを実現しようとしている。「世界最廉価の部品を集め、信頼できる製品を作る活動を設計部門と行っている」(同)最中だ。
 同社は新規受注品が好調で8月の夏期休業日に国内工場で休日出勤を実施する。急激な需要回復の中、今年度は07年度と同規模の原価低減を目指す。

調達のポイント

原価低減に寄与するために

クラリオンは親会社の日立製作所の購買ネットワークを活用し、自社の原価低減につなげた。また、コスト低減のために中国での現地調達率を40%に引き上げている。さらに原価低減を図るため、製品のスペックを緩和し、最廉価部品の採用も加速している。


掲載日:2009年8月 5日

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