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変わる大手企業の購買戦略


部品メーカーを直接指導、"育てる調達"で競争力底上げ【Case.2 ヤマハ発動機】

ヤマハ発動機の生産技術担当者が部品メーカーを直接指導

ヤマハ発動機の生産技術担当者が部品メーカーを直接指導

「部品メーカーとともに生き抜く」(秀島信也執行役員調達本部長)のが、ヤマハ発動機の基本方針。2輪車の構成部品は小型バイクで2000点、大型バイクになると7000〜8000点に及ぶ。同社はその大半を占める購入部品について、設計まで踏み込んだ抜本的な見直しに着手した。部品メーカーの工場に出向いて直接、製造現場を指導する活動も開始。部品メーカーと一体となって競争力を底上げし、未曾有の不況を乗り切る。

ヤマハ発の2輪車部品メーカー195社で構成する「協友会」。その主要企業で、排気系部品を生産するサクラ工業(浜松市東区)など10社に今春、ヤマハ発動機の生産技術担当者が派遣された。担当者は6カ月以上にわたって選定先の工場に滞在し、コスト低減や品質対策を指導する。腰を据えて指導し、部品メーカーのモノづくりの基盤を強化するのが狙いだ。
 「先端の形状を変えれば、金型費が安くなるのでは」。部品メーカーの製造現場に入り込むことで、製品設計の改善点も浮かび上がった。「つくりやすい設計にすればコストは下がる。共通化できる部品もたくさんある」(秀島執行役員)。
 ヤマハ発動機は今後、設計段階から調達や製造部門も参画するコンカレント・エンジニアリングを一層、強化する方針。設計に製造ノウハウや部品メーカーの声を反映させることで、コスト低減とリードタイム短縮を狙う。設計、調達、生産の三位一体に部品メーカーを加えた四位一体が競争力強化のカギ。調達本部はその重要な橋渡し役を担う。

設計段階から改善指導する

設計段階から改善指導する

現在の調達本部は2009年1月1日付で新設された。以前は2輪車、自動車エンジン、レクリエーショナルビークル(RV)など、各事業部主体で行っていた調達機能を同本部に一本化。「新組織を横断的に機能させ、事業最適から全体最適を目指す」(秀島執行役員)のが狙いだ。
 例えば、ある部品メーカーがヤマハ発動機向けに2輪車用とRV用の両方の部品を供給する場合、従来は求められる品質や納期が異なるため、受発注や生産が非効率になっていた。また、ヤマハ発動機が同じような部品を事業部ごとに別々の部品メーカーに発注するケースもあった。
 縦割りだった調達機能に横ぐしを通すことで、部品共通化による集中購買や受発注システムの効率化を推進し、コストダウンを追求していく。

調達のポイント

発注元の指導は厳しい試練の始まり

ヤマハ発動機の調達方針は欧米流の「選択する調達」でなく、日本的な「育てる調達」。これは一見、優しいようだが、部品メーカーにとっては厳しい試練だ。部品共通化が進めば、発注先が集約される可能性は高い。国内生産の増加が見込めない中、部品メーカーは歯を食いしばって要求される品質やコストにこたえなければ、淘汰を避けられない場面も出てくる。


掲載日:2009年7月 7日

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