
買い物客の流出対策小田急線・本厚木駅より延びる、厚木なかちょう大通り商店街。その歴史は古く、明治時代中期に始まった養蚕産業とともに町は活気づき、商業も発展した。1949年に前身の「小田急通り商進会」(任意団体)が発足。その後、何度かの事業開発等を経て、1996年に現在の商店街振興組合が設立された。 商店街では活性化に向けた対策を模索。折しも京都議定書が議決され、環境への意識が高まるなか、「環境」を柱とした施策を打ち出すこととした。 手始めとして、2001年に空き缶・ペットボトル回収機を商店街に設置。空き缶やペットボトルを持ち込むと、加盟店で利用できるサービス券が当たるという、利用者へのサービス提供と商店街活性化を促す仕組みを作った。これまでに100万本以上の回収実績がある。 風力と太陽光を利用した街路灯![]() 風力・太陽光を利用した街路灯 商店街を歩いていて目に留まるのが、プロペラがクルクルとまわる街路灯だ。風力、太陽光発電を利用したもので、2003年に導入を開始した。設置にあたり厚木市とNEDOからの補助金を活用したため、商店街の負担は3割程度に抑えることができた。現在は27基が設置され、商店街のシンボル的存在になっている。 「導入当初、全国の自治体や商店街から多くの見学者が訪れた」と話すのは、同商店街振興組合の木村嘉宏理事長。 電気代はこれまでの街路灯と比較して、60%の削減に成功。メディアにとり上げられる機会も多く、地域の人たちからも環境への関心が高まった意見が聞かれた。 生ゴミを回収して野菜作りに![]() にぎわう「あつぎ27の市」。家庭の生ゴミを利用した有機野菜が並ぶ 大規模な環境への取り組みとして、2005年にスタートしたのが「キッチンリサイクル」。商店街の中ほどに、生ゴミの回収施設を設け、回収した生ゴミを堆肥化し、有機野菜を栽培するという循環型プロジェクトだ。 地域の人たちが提供した生ゴミは、1kgあたり10円のポイントに換算され、商店街での買い物に利用できるという仕組みとした。ポイント還元により、地域住民の参加意欲を促し、利用者へのサービス提供、購買力アップをねらった。回収施設の利用者は徐々に増加し、年間15トンの生ゴミを回収するまでになった。 堆肥作りは東京農業大学が協力。厚木キャンパスの研究施設で、家庭の生ゴミから質の良い堆肥を作るための研究を重ねた。完成した堆肥の成分分析も行い、農家や消費者に安心、安全を提供する。 完成した堆肥は、契約農家で有機栽培に利用される。収穫した小松菜やブロッコリーなどの有機野菜は、商店街の名称にちなんで「なかちょう野菜」として販売。商店街が毎月27日に開催する「あつぎ27の市」でも販売し、地元の人たちからの評判も上々だ。 「なかちょうの有機野菜は、安心、安全で、味が濃くて美味しいと、消費者の方にも喜んでもらっている」(木村理事長)。 この循環プロジェクトは、商店街、大学、農家、地域住民が一体となって行うもので、環境大臣から循環型社会形成推進功労者の表彰を受けた。 しかしながら、生ゴミ回収施設の管理の不具合から、現在、運営を中断している。 今後も環境に着目した取り組みに力を入れ、国内だけでなく海外からの見学者を厚木に誘致し、地域活性化に繋げていきたいとしている。 神奈川県厚木市 厚木なかちょう大通り商店街の概要
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