
競合商店街に囲まれて北は東急池上線・荏原中延駅、南は東急大井町線・中延駅と都営浅草線・中延駅に接し、交通アクセスの良い立地にある中延商店街(通称、なかのぶスキップロード)。恵まれた環境に思えるが、近隣には日本最大規模の武蔵小山商店街、全長1.6キロメートルの戸越銀座商店街、食品関係に強い荏原町商店街など競合商店街に囲まれ、商店街同士がしのぎを削る関係にある。 「通常、商店街は近隣のスーパーなど大型店との競争が悩みだが、この地域は、各商店街が他との差別化を図りながら競い合う厳しいエリア」と話すのは、同商店街の鶴田劭副理事長。集客、売上を確保しなければ、近隣の商店街に出し抜かれてしまう厳しさを強調する。 多彩なイベントでにぎわい作り![]() 人気のイベント「こどもランド」。ゲームや屋台を楽しむ子供がたくさん集まる こうした元気な商店街が集積する地域で集客を図るため、同商店街ではにぎわいを促進する楽しいイベントを数多く行っている。ジャズフェスティバル、合唱発表会、寄席、ねぶた祭り、よさこい、朝市、駅弁大会、子供に向けた「こどもランド」など多彩なイベントを定期的に開催。 もともと竹やぶに覆われ竹の子の産地だったところに鉄道が開通し、自然発生的に形成された中延商店街には、北関東や東北地方からの上京者が多い。こうした地元の人たちに、懐かしい故郷の名産品や祭りを楽しんでもらおうと、イベントは始まった。 当初は地元や近隣の人たちに向けたイベントだったが、口コミやいろいろな媒体に紹介され、遠くから足を運ぶ人も増えていった。朝市やこどもランドなど、30年以上も続くイベントでは、毎回、訪れるのを楽しみにしているファンも多い。 半年ほどかけて山車を製作するねぶた祭りには、青森からも見物客が訪れる。ジャズバンドが参加するオリジナルのスタイルに、本場青森の人たちから「楽しくて面白い」とお墨付きをもらった。全国の駅弁が出揃う駅弁大会は、4000食用意した弁当が数時間で完売する人気のイベントだ。 「故郷を感じてもらえたらと始めたが、地元の人だけでなく多くの人に楽しんでもらえるイベントに成長した」(鶴田副理事長)と、にぎわい作りの成功に手応えを感じている。 高齢者に優しい商店街![]() 商店街の中ほどにある「街のコンシェルジェ」と「街中サロン」 同商店街では、利用者の半数以上が中高齢者であることと、今後の高齢化社会に着目して、高齢者に優しい商店街への取り組みに力を入れている。 2004年、NPO法人バリアフリー協会と共同で、高齢者のちょっとした困りごとを支援する「街のコンシェルジェ」を立ち上げた。電球の交換や、庭木の手入れ、買い物の補助など、簡単な作業を有償ボランティアが行うサービスで、対価は区内共通の商品券で支払われる仕組みとなっている。 ほかにも「街中サロン」を併設し、料理教室や健康教室などを実施。毎回、定員を超える人気ぶりだ。 個食になりがちな高齢者のために、商店街の飲食店を利用した食事会も好評だ。利用者からの評判も良いが、飲食店から開催の要望が出るほど人気がある。 各商店も、高齢化に対応して品揃えを工夫したり、値札を見やすくするなど、高齢者に向けたサービス向上に力を入れている。 東京都品川区 中延商店街の概要
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