
1万人集客の浪漫ティック奉還祭人に優しい商店街づくりを推進する奉還町商店街。イベント開催のスペース不足を解消するため1999年に国の高度化資金を導入し、コミュニティ施設「奉還町りぶら」を開設した。商店街振興組合が廃業した店舗を買い取り、総事業費1億7,000万円で建設。1階はギャラリー、2階から4階はカルチャー教室やセミナー会場として利用できる研修室などを備える。2007年3月には、経済産業省が展開している開発途上国「一村一品」キャンペーンの一環として、中国地区では初めての「一村一品マーケット」を開催した。 同商店街最大のイベントは、毎年7月の最終土曜日に開催される「浪漫ティック奉還祭」。商店街のほか地元の連合町内会や石井婦人会など12団体が参加する地域密着型のイベントで、集客規模は1万人と言われている。このほかにも岡山ビジネスカレッジ、岡山モード学院、ビーマックスなどの専門学校との連携によるハロウィーン仮装まつりや、中学生のブラスバンド、小学生の絵画・習字展示会、外国人の屋台出店など、「奉還町りぶら」だけでなく、商店街全域で多彩な催しが行われている。 地元の学校や団体との連携強化![]() 専門学校が共催する、ハロウィーン祭の仮装コンテスト これらのイベントだけでなく、日常のさまざまな場面で地元と連携している点が同商店街の特徴と言える。例えば地元の高校は、奉還町りぶらを使った学校紹介を行う一方で、デザイン科の生徒が商店街の大型装飾幕を作成。お互いのメリットを引き出す工夫で連携の輪を拡大している。商店主らを対象にしたパソコン教室の開催や、ホームページの作成などでは地元専門学校の生徒が協力することもある。 商店街では、こうした連携先に対し奉還町りぶらのギャラリーを無料開放。美術展や書道展といったイベントを開催してもらうことで、学生や地域住民を商店街に呼び込む狙いだ。連携を通じた地域コミュニティの力が、同商店街の活力の源泉だ。りぶらの開設を機に、「おかみさん会」もスタート。商店街マップの作成など手伝いながら、街の活性化を目指している。 恵まれた立地条件を生かすもともとは大政奉還で職を失った池田藩の武士たちが、奉還金を元手に商いを始めたのが奉還町商店街の始まり。明治初期からある歴史のある商店街だが、一方でクルマ社会の対応が遅れ、駐車場や駐輪場の整備が課題となっている。現在は約30店が岡山駅西口の有料駐車場と契約しているものの、商店街の全店で買い物客が無料駐車できるサービスが待たれる。 幸いJR岡山駅西口から2分も歩けば奉還町商店街にたどり着く立地条件に恵まれた商店街でもある。周辺には大学、病院、公的施設が立ち並ぶ。今後は岡山駅西口再開発の勢いを取り込みながら、地域住民に愛され続ける商店街を目指していく。 岡山県岡山市 奉還町商店街の概要
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