
![]() 南町ゆげ街道振興会 |
住民主体の商店街づくりで活性化南町ゆげ街道は開湯1300年の歴史を持つ山中温泉で中心をなす商店街だ。南町ゆげ街道振興会は住民主体で1店舗2業態の店舗運営や、空き店舗活用などに取り組んできた。山中温泉という資源を生かし「ゆっくりゆったりゆげ街道」をコンセプトに、観光客を取り込んだ活性化事業に挑んできた。その活動が高く評価され、04年10月には都市景観大賞国土交通大臣表彰を受賞。その先進性から現在までに全国から200以上の商店街が視察に訪れた。 1993年、石川県から出された道路拡張案が街づくりのきっかけとなった。この案は一度立ち消えになったが、目抜き通りは幅6メートルと狭いうえ、商店街活性化のためにも欠かせなかった。そこで行政主体でなく「自らの手で」と一致団結。全国の観光地視察や個人旅行による状況報告などを重ね、94年に「南町新開発構想」を作成し、活性化事業が本格化する。 道路拡張や店舗改装の工事が始まったのが97年。道路幅13メートルは確保していたが、さらに店舗を自発的に1メートル下げ、開放的な空間を目指した。また大手流通業や総合土産店の出店を禁止。各店は伝統産業の山中漆器や九谷焼のギャラリー、喫茶コーナーなどを設けて、地元住民対象に加え、観光客も対象とする1店舗2業態とした。さらに手荷物を各店舗が無料で預かったり、トイレを快く貸したりするなどサービス面も充実した。 活性化機運は温泉町全体へ
同振興会の前会長で活性化事業を推進してきた久保出久一氏は「行政を引き込むしっかりしたコンセプトと、顧客と接する機会の多い女将さんの力が重要」と強調。「ゆげ街道」の名称も女将さんたちの発案だった。一方、店主の代替わりで活気の機運や熱意が損なわれないかを危惧する声もある。「新しい取り組みで情熱を持続させる」(久保出氏)のが、次の課題となっている。 1店舗2業態で観光地の弱みに対応
この強みが一方で弱みにもなっているという見方もある。温泉の宿泊客は気候条件や景気動向に、その集客が左右されやすいからだ。冬には一面、雪景色となる北陸。この風景を楽しみに訪れる観光客も数多いが、大雪となれば、キャンセル続出となる。 しかし従来の地元住民対象の商売に加え、観光客も対象とした2業態の店舗は、この強みと弱みを柔軟に吸収する。伝統の「もてなしの心」はもちろん、1店舗2業態が商店街の強みといる。 石川県加賀市 南町ゆげ街道振興会の概要
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