J-Net21とはメルマガ登録RSS一覧サイトマップブログパーツ
J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト
あなたのビジネスを、公的機関がバックアップ!
検索エリア
中小機構 独立行政法人 中小企業基盤整備機構

  • 起業する
  • 事業を広げる
  • 経営をよくする
  • 支援情報・機関を知る
  • 資金を調達する
  • 製品・技術を開発する
  • ニュースを見る

HOME > 経営をよくする > 法律コラム

法律コラム


2007年1月18日|弁護士 石渡真維

会社社長の記名押印

弁護士 石渡真維

会社と契約をする場合、当事者欄に誰のどのような記載が必要か、悩んだことはないでしょうか。
契約書には、当事者が自然人であっても会社であっても、その当事者の最終的な意思を反映する必要があります。
しかし、会社と契約書を作成する場合、会社には手足がついていません。そこで、会社と契約をする場合は、会社を代表する人間(つまり社長)と契約を締結し、その人物の最終意思を確認する必要があります。
そこで、会社との間で契約書を作成する場合の注意事項を確認したいと思います。

1 必須事項

会社との間で契約書を作成するには、(1)会社名、(2)代表取締役であることの表示、(3)代表取締役の氏名、(4)押印が必要です。
会社との契約ですから(1)会社名が必要なのは当然でしょう。
また、契約は会社を代表する者が承認せねばなりませんので、(2)代表取締役としての肩書き、及び(3)同人の氏名の表示が必要です。
例えば、「株式会社甲野産業 甲野太郎」とだけ記載され、甲野太郎について「代表取締役」の表示が無い場合は、社長の個人的な契約と解され、契約の効力を会社に帰属させることができなくなる危険もありますので注意が必要です。
なお、その人が本当に代表取締役かどうか不安な場合は、商業登記簿を取り寄せ、代表者であることを確認することができます。
(4)押印については、最も有力な印は「代表者印」です。
代表者印は会社が登記する際に必ず届けられているため、印鑑証明書を発行してもらい、本物であることを確認することができます。よって実印と同様、間違いのない判子です。
会社との取引では、「○○会社の印」という、いわゆる社判を使用することも多くあります。社判でも、権限ある者によって正式に押印されていれば、効力には何ら変わりありません。
但し、社判は印鑑証明書が発行されず、公的に「本物」と確認をすることができませんので、注意が必要です。

2 代表取締役以外の押印

会社との契約では、担当部長や支店長名で契約が締結されることもあります。彼らは代表取締役ではありません。
しかし、会社法上、支配人は、その支店における営業に関する権限を有します。よって支店長の権限の範囲内の事項であれば、支配人名での押印も有効となります。
また部長など、事業の主任であるかのような肩書きを持つ者も、会社法上、当該事業について権限があるとみなされます。よって押印も有効となります。
ただし、その人が本当に押印権限を有するかどうか分からず、迷う場合は、当該契約を締結する権限があることを確認する一文を付記してもらうことが大切です。
もちろん大切な契約の場合は、代表取締役の押印を求めるのが一番のリスクヘッジとなります。

3 記名押印と署名押印の違い

ところで、代表取締役の氏名が、ゴム印で押してある場合があります。
このようにゴム印や、秘書などが代わりに書く場合ものを「記名」と言います。本人が直筆で書くものを「署名」と言いますが、記名は直筆でないので、勝手にゴム印を使ったり、勝手に代筆される危険が高くなります。
そのため、代表者名は代表者本人に署名してもらうのが一番安心です。
しかし、全ての契約書に社長が直接署名するのは煩雑ですので、記名であっても押印があれば、署名と同一の効力を与えられます(手形法第82条など)。
ですから、記名の場合は、必ず押印を確認してください。もちろん、記名押印もろとも偽物である可能性もありますので、ご注意ください。

契約は、申し込みと承諾の合致があれば成立します。
そこで、社長との間で「売ります」「買います」などと言い合えば、会社との契約は成立します。
しかし、契約を確実なものとするためには、やはり書面に残すのが安全です。せっかく作成した契約書が無効となってはたまりませんので、上記の点に注意して、間違いのない契約書を作成してください。

(2006年12月執筆)

弁護士 石渡真維 いしわたり まい

弁護士(第二東京弁護士会所属)
1999年 上智大学法学部卒業
2000年 司法試験合格
2002年 弁護士登録
現在 法律事務所オーセンス、パートナー弁護士
       〒206-0032 港区六本木3丁目2番24号
       http://www.authense.jp/

【担当業務】
1 企業法務一般 契約書作成および確認業務
            労働、人事、セクシュアル・ハラスメント問題等のアドバイス
            不動産業務等に関するアドバイス及び訴訟
            製造物責任に関する訴訟
            民事再生、破産申立等
            株主総会対策等
            その他、知的財産に関係する問題一般
2 一般民事事件 離婚、相続等家事事件一般
            消費者問題、労働問題等一般
            セクシュアル・ハラスメント問題
            破産、民事再生、任意整理等多重債務問題
3 刑事事件     刑事事件一般および少年事件

【講演等】
地方公共団体、各種企業等で、講師等を行っている。
最近の主な講師内容
2004. 9.26 企業における賃貸住宅災害対策セミナー講師
2005. 1.19 相模原市職員人権研修
2005. 2.13 日本ナレッジセンター アカデミックセクハラ講演
2005. 5.31 産業労働局男女平等推進研修
2005. 8.30 東京都特別区人権研修
2005.10.13 東京都労働相談情報センター ポジティブアクションリーダー養成講座
2005.10.15 私立大学におけるアカデミックセクハラ講演
2005.11. 8 東京都歴史文化財団研修セクハラセミナー
2006.1. 18 東京都歴史文化財団研修セクハラセミナー

【所属会等】
関東弁護士連合会 法教育委員会委員
国学院大学ロースクール 学習アドバイザー
千葉県主催、DVを考える若者フォーラムインちば実行委員会委員(2004年)

(C) e-hoki/新日本法規出版
e-hoki/新日本法規出版がネットワーク上で提供するコンテンツの著作権は、原則として、e-hoki/新日本法規出版に帰属します。著作権者の承諾なしに、無断で転用することはできません。

前の記事次の記事


このページの先頭へ

  • ホーム
  • リンク集
  • サイト利用条件
  • ご意見・お問い合わせ
  • このサイトは独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営しています

Copyright(c) Organization for Small & Medium Enterprises and Regional Innovation, Japan All rights reserved.