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インターネット消費者取引の問題点(5)アフィリエイトプログラムについて

テーマ:自社HP・eコマース

2012年6月21日

解説者

弁護士 高橋弘泰

【アフィリエイトプログラムとは】

 アフィリエイトプログラムとは、インターネットを用いた広告手法の一つです。(以下、広告される商品・サービスを供給する事業者を「広告主」、広告を掲載するウェブサイトを「アフィリエイトサイト」、アフィリエイトサイトを運営する者を「アフィリエイター」といいます。)


 アフィリエイトプログラムのビジネスモデルは、ブログその他のウェブサイトの運営者がそのサイトに運営者以外の者が供給する商品・サービスのバナー広告等(※)を掲載し、当該サイトを閲覧した者がバナー広告等をクリックしたり、バナー広告等を通じて広告主のサイトにアクセスして広告主の商品・サービスを購入したり、購入の申し込みを行ったりした場合など、あらかじめ定められた条件に従って、アフィリエイターに対して、広告主から成功報酬が支払われるものです。アフィリエイトプログラムで用いられる広告は「成功報酬型広告」と呼ばれます。


 ※「バナー」とは、旗や「のぼり」のことで、インターネットのウェブサイト上に掲載される主に横長の画像に商品・サービスの画像や短い広告文などが示されているもの。ハイパーリンクを兼ねており、クリックすると商品・サービスを提供するウェブサイトにアクセスするように設定される。


 アフィリエイトプログラムは、広告主が自らシステムを構築してアフィリエイターとの間で直接実行する場合もありますが、通常は広告主とアフィリエイターとの間を仲介してアフィリエイトプログラムを実現するシステムをサービスとして提供する事業者(アフィリエイトサービスプロバイダー。以下「ASP」といいます)が存在します。


 広告主がASPを利用して成功報酬型広告を配信する場合を例示すると、以下のようになります。


  1. (1) 広告主は、ASPとの間でアフィリエイトサービスに関する契約を締結し、ASPは、アフィリエイターに向けて広告主の成功報酬型広告をアフィリエイトサイトに掲載するためのシステムを提供する。
  2. (2) アフィリエイターは、ASPとの間でパートナー契約を締結した上、ASPのシステム上で用意される各種広告主の成功報酬型広告を自ら選択し、自らのアフィリエイトサイト上に当該広告がバナー広告等の形で表示されるように設定する。
  3. (3) 例えば、消費者がアフィリエイトサイトに掲載されたバナー広告等を通じて広告主のサイトにアクセスして広告主の商品・サービスを購入することが報酬条件となっている場合、消費者がこの報酬条件に合致する形でバナー広告等を通じて広告主のサイトにアクセスして広告主の商品・サービスを購入したときには、広告主は、ASPを通じて、アフィリエイターに対して報酬を支払う。
  4. (4) ASPは、広告主から、ASPと広告主との間の契約で定められた手数料の支払いを受ける。

【景品表示法上の問題点】

 アフィリエイターがアフィリエイトサイトに掲載する、広告主のバナー広告における表示に関しては、バナー広告に記載された商品・サービスの内容又は取引条件について、実際のもの又は競争事業者に係るものよりも著しく優良又は有利であると一般消費者に誤認される場合には、景品表示法上の不当表示として問題となります。


 広告主のサイトへのリンク(バナー広告等)をクリックさせるために行われる、アフィリエイターによるアフィリエイトサイト上の表示に関しては、アフィリエイターはアフィリエイトプログラムの対象となる商品・サービスを自ら供給する者ではないので、景品表示法で定義される「表示」には該当せず、景品表示法上の問題が生じることはありません。


【問題となる事例】

  1. ・アフィリエイトプログラムで使用されるバナー広告において、実際には当該バナー広告の対象となる商品は普段から1,980円で販売されていたものであるにもかかわらず、「今だけ!通常価格10,000円が、なんと!1,980円!!早い者勝ち!今すぐクリック!!」と表示すること。
  2. ・アフィリエイトプログラムで使用されるバナー広告において、十分な根拠がないにもかかわらず、「食事制限なし!気になる部分に貼るだけで簡単ダイエット!!詳しくはこちら」と表示すること。

【景品表示法上の留意事項】

 アフィリエイトプログラムで使用されるバナー広告において、二重価格表示を行う場合には、広告主は、最近相当期間に販売された実績のある同一商品・サービスの価格を比較対照価格に用いるか、比較対照価格がどのような価格であるかを具体的に表示する必要があります。


 アフィリエイトプログラムで使用されるバナー広告において、商品・サービスの効能・効果を標ぼうする場合には、広告主は、十分な根拠なく効能・効果があるかのように一般消費者に誤認される表示を行わないようにする必要があります。



氏名:高橋弘泰

生年:1970年生

弁護士登録年・弁護士会:
2009年弁護士登録、第二東京弁護士会所属

学歴:
1994年東京大学法学部卒業

得意分野等:
東京都に勤務の後、大宮法科大学院に入学し、法曹を目指す。行政事件、刑事事件など公益的な活動に力を入れる一方、民事分野でも敷居が低く利用しやすいと同時に、内容的には決して妥協しない良質な法的サービスの提供に努めていきたいと思います。

所属事務所:
法律事務所フロンティア・ロー http://frontier-omiya.jp/index.html

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